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2013-04-16
ソース(記事原文):ヘアリオ
クローン病関連の肛門周囲瘻の閉鎖にアダリムマブ・シプロフロキサシン併用が有効
ヘアリオ(2013年4月16日)― クローン病関連の肛門周囲瘻がみられる患者を対象とした最近の研究で、アダリムマブ・シプロフロキサシン併用療法はアダリムマブ単独療法と比べ転帰が良好であった。
研究者らはオランダで二重盲検多施設共同試験を実施し、クローン病(CD)および肛門周囲の瘻孔病変を認める成人76名の評価を行った。患者らは2週に1回のアダリムマブ治療に加え、12週間1日2回、シプロフロキサシン500 mg(CIP、n=37)またはプラセボ(n=39)のいずれかを服用した。アダリムマブは、24週目のフォローアップ終了時まで継続した。アダリムマブの用量は160 mgで開始し、2週目で80 mgに減量した後、残りの試験期間は40 mgとした。患者全員を、ベースライン時、12週目、24週目に、肛門病変活動性指標(Perianal Disease Activity Index : PDAI)、クローン病活動指標(Crohn’s Disease Activity Index : CDAI)、およびIBD質問表(IBD Questionnaire : IBDQ)によって評価した。
臨床的奏効(12週目に排膿性瘻孔の50%以上減少)に達した患者は、CIP群では71%であったのに対しプラセボ群では47%であった(P=.047)。12週目で寛解に達した患者もCIP群のほうが多かった(65%対33%;P=.009)。
PDAIスコアの中央値は両群とも12週目にベースラインより大きく低下したが(P<.001)、統計的に有意な差ではなかった。CDAIスコアは12週目と24週目にCIP群のほうが有意に低下し(いずれもP=.005)、平均IBDQスコアは12週目にはCIP群のほうが低下したものの(P=.009)、24週目はそうでなかった。
フォローアップ終了時の臨床的奏効には大差なく(CIP群62%、プラセボ群47%)、完全寛解率も同程度であった(53%対33%;P=.098)。
有害事象の頻度や重症度について、両群間に有意差はなかった(P=.6)。感染症が最も多く、そのほか疲労、頭痛、悪心もみられた。
「CD関連の肛門周囲瘻孔病変の閉鎖達成に向けた治療において、今回はアダリムマブ・シプロフロキサシン併用の効果がアダリムマブ単独よりも優れていることを示す初の試験である」と、研究者らは述べている。「ただし、シプロフロキサシン中止後は、当初の併用投与の有益な効果が維持されない。」
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