一般にアレルギー性鼻炎の点鼻薬は、アレルギー反応を抑える抗アレルギー薬、拡張した鼻粘膜の血管を収縮させる事で症状を緩和させる血管収縮薬、アレルギーによる炎症を抑える事で症状を緩和させるステロイド薬、の3つに分類されます。
抗アレルギー薬は、効果が発現するのが遅く、安定した効力が得られるまで時間を要するほか、炎症を抑える力が弱く、症状により効果が充分でない場合があります。
また血管収縮薬は、特に鼻づまりに即効性がありますが、効果が持続しないばかりか、長期間の使用により薬を使用していない時に鼻づまりの症状が悪化する事があります。
一方、ステロイド薬の一つであるブタコート50の有効成分であるブデソニドは、コルチコステロイドと呼ばれる副腎皮質ホルモンに属し、組織反応を低下させる働きがあるため、鼻炎における炎症や炎症起因物質(サイトカイン、マスト細胞、好酸球など)を減少させたり、血管透過性抑制・粘液分泌抑制する事で各不快症状を緩和します。
さらにコルチコステロイドの点鼻薬は、一般的に極めて有効で、ほとんどの場合は副作用がないと言われています。
ブタコート50の有効成分であるブデソニドを含む薬として、日本では、パルミコート(アストラゼネカ)、パルミコートタービュヘイラー(アストラゼネカ)などが販売されています。