以下の場合、デュタス0.5mgを絶対に服用しないでください。
・デュタス0.5mgの成分およびほかの5α還元酵素阻害薬に対し過敏症の既往歴のある人
・女性
・小児など
・重度の肝機能障害のある人: デュタス0.5mgは主に肝臓で代謝されるため、血中濃度が上昇するおそれがあります。
【慎重服用】
・肝機能障害のある人: デュタス0.5mgは主に肝臓で代謝され、半減期は約3-5週間です。肝機能障害のある人が服用した場合の薬物動態は検討されていません。
【重要な基本的注意】
・デュタス0.5mgは経皮吸収されることから、女性や小児はカプセルから漏れた薬剤に触れないでください。漏れた薬剤に触れた場合は、ただちに石けんと水で洗ってください。
・デュタス0.5mgの服用前に、直腸診やほかの前立腺がんの検査を実施してください。またデュタス0.5mgの服用中も定期的にこれらの検査を実施してください。
・デュタス0.5mgは、血清前立腺得抗原(PSA)に影響を与えるので、以下の点に注意してください。
1.PSA値は、前立腺がんのスクリーニングにおける重要な指標です。一般にPSA値が基準値(通常、4.0ng/mL)以上の場合には、さらなる評価が必要となり、前立腺生検の実施を考慮に入れる必要があります。なお、デュタス0.5mgの服用中の人で、服用前のPSA値が基準値未満であっても、前立腺がんの診断を除外しないように注意してください。
2.デュタス0.5mgは、前立腺がんの存在下であっても、服用6ヵ月後にPSA値を約50%減少させます。従って、デュタス0.5mgを6ヵ月以上服用している人のPSA値を評価する際には、測定値を2倍した値を目安として基準値と比較してください。なおPSA値は、デュタス0.5mgの服用中止後6ヵ月以内に服用開始前の値に戻ります。
3.デュタス0.5mgの服用中におけるPSA値の持続的増加に対しては、前立腺がんの発現や、デュタス0.5mgの服薬不遵守を考慮に含め、注意して評価してください。
4.デュタス0.5mgの服用中において、Free/Total PSA比は一定に維持されるので、前立腺がんのスクリーニングの目的で%Free PSAを使用する場合には、測定値の調節は不要です。
【効能・効果に関連する使用上の注意】
前立腺が肥大していない人における有効性および安全性は確認されていません。
【用法・用量に関連する使用上の注意】
・カプセルの内容物が口腔咽頭粘膜を刺激する場合があるので、カプセルは噛んだり開けたりせずに服用してください。
・服用開始初期に改善が認められる場合もありますが、治療効果を評価するためには、通常6ヵ月の治療が必要です。
【その他の注意】
海外臨床試験において、18-52歳の健康成人を対象に、52週間の服用期間および24週間の服用後追跡期間を通して、デュタステライド0.5mg/日の精液特性に対する影響を評価したところ、服用52週目における総精子数、精液量および精子運動率の服用前値からの平均減少率は、それぞれ23%、26%、18%であり、精子濃度および精子形態への影響は認められませんでした。
デュタステライド0.5mgの服用群における総精子数の服用前値からの平均減少率は、24週目の追跡期間後においても23%のままでした。しかしながら、いずれの評価時期においても、すべての精液パラメータの平均値は正常範囲内であり、事前に規定した臨床的に重要な変動(30%)には至りませんでした。またデュタステライドの2例において、服用52週目に服用前値から90%を超える精子数の減少が認められましたが、追跡24週目には軽快しました。
デュタステライドの精液特性におよぼす影響が、各個人の受胎能に対しどのような臨床的意義を持つかは不明です。
女性は服用しないでください。
乳汁中に移行するかどうかは不明です。
小児などには使用しないでください。
以下の薬剤とデュタス0.5mgを併用する場合、注意してください。
・CYP3A4阻害作用を有する薬剤(リトナビルなど): これらの薬剤との併用により、デュタステライドの血中濃度が上昇する可能性があります。
デュタス0.5mgを服用した場合、以下の副作用が起こることがあります。
●主な副作用
じんましん、アレルギー反応、発疹、そう痒症、限局性浮腫、血管浮腫、性欲減退、勃起不全、乳房障害(女性化乳房、乳頭痛、乳房痛、乳房不快感)、射精障害、脱毛症(主に体毛脱落)、多毛症