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2015-04-10
ソース(記事原文):結腸がんニュース
イマチニブがEphB Ablシグナル経路を阻害するとともに、結腸直腸癌を抑制
結腸がんニュース(2015年4月10日) ― アナ・パンプロナ(ANA PAMPLONA)博士
スウェーデンのカロリンスカ研究所(Karolinska Institutet)とシンガポールの南洋理工大学(Nanyang Technological University)の研究者らは、白血病に用いるイマチニブ(チロシンキナーゼ阻害剤)で、腸腫瘍の発現を抑制できることを明らかにした。研究表題は「Na EphB Ablシグナル経路が腸腫瘍の発現開始や増殖に関連する」で、科学誌「サイエンス・トランスレーショナル・メディスン(Science Translational Medicine)」に発表された。本研究では、プラグ・クンドゥ(Parag Kundu)とマリア・ジェナンダー(Maria Genander)の両氏が主著者を務め、ジョナス・フリセン(Jonas Frisen)とスベン・ペッターセン(Sven Pettersson)の両氏が統括著者となっている。
本研究チームはイマチニブがEphBシグナル経路を標的とすることにより、腸内腺腫の発現を抑制することを明らかにした。B型エフリン(EphB)受容体は、腸の幹細胞及び前駆細胞の増殖や位置を制御する。また、このEphB受容体は腺腫の発現を促進する一方で、浸潤癌への進行を食い止める。
本研究者らは、腸管腺腫に罹りやすくなるように遺伝子改変した各重症度のマウスを用いて、イマチニブで治療し、未治療の対照マウスと比較検討した。イマチニブは腺腫を幹細胞レベルで50%抑制し、腫瘍形成を有意に減少させることが分かった。この結果を裏付けるため、患者由来ヒト大腸がん体外移植組織を用いた。ヒト結腸癌に似せたマウスモデルの寿命がイマチニブにより延長するにつれ、有望な長期効果が観察された。また、意外にも本剤は末期腺腫と直腸出血を伴うマウスでも生存期間を延長させた。
これらの結果から、短期的な化学療法の使用は、イマチニブの長期投与中の有害作用を抑える目的での代替治療法となり得ることが示唆される。
カロリンスカ研究所幹細胞研究部門に所属するジョナス・フリセン(Jonas Frisen)教授は、今回の結果から、イマチニブ治療がEphB受容体の腫瘍抑制因子機能に影響を及ぼさないことが示されているとしている。
カロリンスカ研究所(カロリンスカ研究所(Karolinska Institutet)及び南洋理工大学Lee Kong Chain医学部に所属するスベン・ペッターセン(Sven Pettersson)教授は、イマチニブは大腸癌に罹りやすい患者において、腺腫形成や癌発現を抑えるための新しい治療薬候補となるため、本研究は臨床的に意義のある影響を及ぼすものであると考えられる、と補足した。
今回の新規データは、結腸直腸癌を発症しやすい患者において、腺腫形成や癌増悪を抑制するための新しい治療法を開発するのに意義のあるものであると考えられる。
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