ロワタナール・クリームは、殺菌成分および収斂(しゅうれん)成分を含み、内痔核や外痔核、そう痒、直腸周辺の炎症などの痛みやかゆみを抑えるほか、痔の激しいかゆみや灼熱感を和らげるクリームです。
痔は、肛門部周辺の静脈が圧迫され、血液の流れが滞ることなどによって起こり、基本的に「血流」の疾患であると言われています。
例えば、俗にイボ痔と呼ばれている痔核は、肛門部周辺にある痔静脈という静脈が圧迫されて血液の流れが悪くなり、血管がふくらんでこぶ状になった状態で、この静脈瘤からの出血や血栓(血豆)による腫れなどの症状がみられる痔です。発生する位置により外痔核と内痔核に分けられ、例えば外痔核の場合は、肛門の縁から奥に15センチほどの場所にできるため、出血することはまずありませんが、腫れると痛みを伴います。
一方、直腸下端の粘膜下にできる内痔核は、排便時に少量から大量の出血を伴うのが特徴ですが、知覚神経が通っていない場所にできるために痛みはほとんど感じません。ところが症状が進行すると痔核が肛門の外にまで出てきたり、炎症を起こすことがあり、その場合は激しい痛みを感じるようになります。
このような炎症を鎮め、皮膚や粘膜を保護することで痔の治療などに効果を発揮するのがロワタナール・クリームです。有効成分のひとつである次没食子酸ビスマスは、出血を抑え、また組織や血管を縮める収斂作用により、肛門の皮膚や粘膜のたんぱく質と結合して保護粘膜を形成します。さらにもうひとつの有効成分である酸化亜鉛が、皮膚の水分を吸収して摩擦を減少するほか、細菌の増殖を抑制することで皮膚の再生を助け、傷を治癒するように働きます。
これらの作用により、ロワタナール・クリームは、痔に伴う痛みやかゆみなどを速やかに解消し、治癒へと導きます。