非ステロイド性抗炎症薬の長期使用によって、循環器系における血栓の形成や心筋梗塞、及び脳卒中などの致命的疾患の発症リスクが高まるとされています。
特に循環器系疾患を患っている人や、循環器系疾患の可能性が高い人においてはその危険性が非常に高くなるといわれています。
また、副作用として胃や腸における重度の炎症、出血、潰瘍、突穴などの症状を引き起こす可能性が高まります。
これらの副作用は非ステロイド性抗炎症薬使用期間中に前駆症状なしで発症する可能性があり、特に高齢者においてはこの危険性が高いとされています。
ジクロフェナクカリウム製剤を服用後にライ症候群を発症したとの報告があります。またサリチル酸系医薬品とライ症候群との関連性を示す海外の疫学調査報告があります。
小児のウイルス性疾患の患者にボルタリンを服用させないことを原則としますが、万一服用させる場合は症状に充分注意してください。
ボルタレン ラピッド 25による治療は原因療法ではなく、対症療法であることに留意してください。
過度の体温下降、虚脱、四肢冷却などが現れることがあるので、特に高熱を伴う小児および高齢者、消耗性疾患のある人については、服用後の状態に充分注意してください。
重篤な肝障害が現れることがあります。
連用する場合は定期的に肝機能検査を受けることが望ましいとされています。
また肝障害に先行して、あるいは同時に急激な意識障害が現れることがあります。
関節リウマチ、変形性関節症などの慢性疾患に対してボルタレン ラピッド 25を長期服用する場合は、定期的に尿検査、血液検査、肝機能検査などの臨床検査を受けてください。
急性疾患に対してボルタレン ラピッド 25を服用する場合は、次の点を考慮してください。
・急性炎症、疼痛、発熱の程度を顧慮して服用してください。
・原則として同一薬剤の服用は避けてください。
・原因療法がある場合は、そちらを優先してください。
感染症を不顕性化するおそれがありますので、感染による炎症に対してボルタレン ラピッド 25を服用する場合は、適切な抗菌剤を併用し、症状に充分注意してください。
ほかの消炎鎮痛剤との併用は可能な限り避けてください。
ボルタレン ラピッド 25服用中は、眠気、めまい、霧視などの症状が現れることがありますので、自動車の運転など危険を伴う機械操作をする際は、充分に注意してください。
高齢者: 副作用が出やすいため、少量から服用を開始するなど、症状に充分ご注意ください。
妊婦、産婦、授乳婦: 妊婦または妊娠している可能性がある場合は服用しないでください。
またボルタレン ラピッド 25の成分が母乳に移行することが報告されているので、服用中の授乳は避けてください。