以下の場合、デュオリン・インヘラーを絶対に使用しないでください。
・デュオリン・インヘラーの成分に対し過敏症の既往歴のある人
【重要な使用上の注意】
●レボサルブタモールとして
・ほかのβアドレナリン作動吸入薬と同様に、レボサルブタモールは命にかかわる奇異性気管支けいれんを引き起こす可能性があります。
・喘息の数時間にわたる急激な悪化、または数日にわたる慢性的な悪化がみられることがあります。通常よりも多めのレボサルブタモールが必要な場合は、これが喘息不安定化の目印となり、コルチコステロイドなどの抗炎症剤を併用した治療の検討が必要となります。
・多くの場合、βアドレナリン作動薬の単剤服用では喘息をコントロールすることができないため、治療規制にコルチコステロイドを加えるなど、抗炎症薬の併用を早急に検討するのがよいとされています。
・ほかのβアドレナリン作動薬と同様に、レボサルブタモールは心拍数、血圧などに関連する心臓血管系作用を引き起こすことがあります。レボサルブタモールを規定量服用している場合にはこれらの作用はほとんどみられないため、症状が現われたらただちに服用を中止してください。
またβ作動薬はT波の平坦化、QT間隔の延長、ST低下などの心電図に変化をもたらすとの報告があります。そのため特に冠不全にある心臓血管疾患の人や心不整脈の人、高血圧の人は、レボサルブタモールのような交感神経様作用アミンを慎重に服用してください。
・交感神経刺激吸引薬の過剰服用により、喘息の人の死亡が報告されています。関連性は不明ですが、急激な喘息の悪化およびそれに続く低酸素症による心停止が原因だと考えられています。
・ラセミ体レボサルブタモールの服用後に、まれなケースではじんましん、血管性浮腫、発疹、気管支けいれん、アナフィラキシー、口腔咽頭浮腫などを呈する即時型アレルギー反応が起こるおそれがあります。レボサルブタモールの服用中に即時型アレルギー反応を発症した人においては、その可能性を考慮してください。
そのため、特に肝疾患や高血圧・臓血管疾患・心不整脈を持つ心臓血管疾患の人、けいれん性疾患・甲状腺機能亢進症・糖尿病の人、交感神経作用薬アミンに異常反応を示す人などに対しては、ほかの交感神経様作用アミン同様にレボサルブタモールの服用に注意してください。
人により、最高血圧および最低血圧に臨床的重大変化が見られ、βアドレナリン気管支拡張剤の服用後にも同じような変化が起こると考えられます。
・ラセミ体レボサルブタモールの大量静注投与により、潜在的な糖尿病やケトアシドーシスを悪化させたとの報告があります。
ほかのβアドレナリン作動薬と同様に、レボサルブタモールは、反心臓血管系効果を引き起こす可能性を持つ細胞内短絡経由によると思われる重大な低カリウム血症を引き起こすおそれがあります。カリウムの減少はしばしば一時的であるため、補充は必要としません。
●臭化イプラトロピウムとして
・臭化イプラトロピウムは、COPD(慢性閉塞性肺疾患)に伴う気管支けいれんの維持療法のための気管支拡張剤であり、迅速な応急処置を必要とする急性の気管支けいれんの第一選択薬としては使用されません。
・臭化イプラトロピウムを含む吸入剤は、奇異性気管支けいれんを引き起こすおそれがあります。その場合、臭化イプラトロピウムの使用は中止し、ほかの治療を検討してください。
・閉塞隅角緑内障、前立腺肥大、膀胱頚部閉塞の人は、臭化イプラトロピウムの使用に注意してください。