以下の場合、オメゾール・リリーフ10mgを絶対に服用しないでください。
・オメゾール・リリーフ10mgの成分に対し過敏症の既往歴のある人
・アタザナビル硫酸塩を服用中の人
【慎重服用】
・薬物過敏症の既往歴のある人
・肝障害のある人: 肝代謝性であり、血中濃度が高くなるおそれがあります。
・高齢者
【重要な基本的注意】
・治療にあたっては、経過を充分に観察し、病状に応じ治療上必要最小限の使用にとどめてください。また、血液像、肝機能、腎機能などに注意してください。
・再発の既往のない逆流性食道炎の人では、逆流性食道炎治癒後ただちに維持療法に移行せず、経過観察により維持療法の必要性を判断してください。
・再発・再燃を繰り返す逆流性食道炎の維持療法を目的としてオメゾール・リリーフ10mgを服用する場合は、経過観察(定期的な内視鏡検査などを含む)を充分行なうとともに、以下の事項に充分注意してください。
1.再発の既往歴、病状の程度などを考慮して維持療法の用量を選択してください。
2.寛解状態が良好に保たれていると判断された場合は休薬または減量を考慮してください。
3.1日10mgの維持療法で再発が認められた場合は1日20mgで再治療を行なってください。治癒後の維持療法においても再発の既往歴、症状の程度などを考慮して用量を選択してください。ただし、1日20mgの維持療法で再発が認められた場合、あるいは予期せぬ体重減少、吐血、嚥下障害などの症状が認められた場合は、改めて内視鏡検査などを行ない、その結果に基づいてほかの適切な治療法に切り替えることを考慮してください。
4.定期的に肝機能、腎機能、血液像などの検査を行なうことが望ましいとされています。
・非びらん性胃食道逆流症の治療を目的としてオメゾール・リリーフ10mgを服用する場合は、以下の事項に充分注意してください。
1.服用に際しては問診により胸やけ、胃液逆流感などの酸逆流症状が繰り返しみられること(1週間あたり2回以上)を確認の上服用してください。なお、オメゾール・リリーフ10mgの服用が胃がん、食道がんなどの悪性腫瘍およびほかの消化器疾患による症状を隠蔽することがあるので、内視鏡検査などによりこれらの疾患でないことを確認してください。
2.非びらん性胃食道逆流症の治療については、服用開始2週間後を目安として効果を確認し、症状の改善傾向が認められない場合には、酸逆流以外の原因が考えられるため、ほかの適切な治療への変更を考慮してください。
・オメゾール・リリーフ10mgをヘリコバクター・ピロリの除菌の補助に用いる際には、除菌治療に用いられるほかの薬剤の添付文書に記載されている禁忌、慎重服用、重大な副作用などの使用上の注意を必ず確認してください。
【効能・効果に関連する使用上の注意】
・進行期胃MALTリンパ腫に対するヘリコバクター・ピロリ除菌治療の有効性は確立していません。
・特発性血小板減少性紫斑病に対しては、ガイドラインなどを参照し、ヘリコバクター・ピロリ除菌治療が適切と判断される症例にのみ除菌治療を行なってください。
・早期胃がんに対する内視鏡的治療後胃以外には、ヘリコバクター・ピロリ除菌治療による胃がんの発生抑制に対する有効性は確立していません。
【その他の注意】
・オメプラゾールの長期服用中に良性の胃ポリープを認めたとの報告があります。
・オメプラゾールの服用が、胃がんによる症状を隠蔽することがあるので、悪性でないことを確認して服用してください。
・非びらん性胃食道逆流症の治療において、食道内酸逆流の高リスクであると考えられる中高齢者、裂孔ヘルニアを合併する人のいずれにも該当しない場合には、オメゾール・リリーフ10mgの治療効果が得られにくい可能性があります。
・海外における複数の観察研究で、プロトンポンプインヒビターによる治療において骨粗しょう症に伴う股関節骨折、手関節骨折、脊椎骨折のリスク増加が報告されています。特に、高用量および長期間(1年以上)の治療を受けた人で骨折のリスクが増加しました。
・ヘリコバクター・ピロリ除菌判定上の注意: オメプラゾールなどのプロトンポンプインヒビターやアモキシリン水和物、クラリスロマイシンなどの抗生物質およびメトロニダゾールの服用中や服用終了直後では、13C-尿素呼気試験の判定が偽陰性になる可能性があるため、13C-尿素呼気試験による除菌判定を行なう場合には、これらの薬剤の服用後4週間以降の時点で実施することが望ましいとされています。
オメプラゾールは主として肝臓で代謝されますが、高齢者では肝機能、そのほか生理機能が低下していることが多いので、低用量から服用を開始するなど慎重に服用してください。
妊婦または妊娠している可能性のある人は、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ服用してください。
授乳中の人の服用は避けることが望ましいとされていますが、やむを得ず服用する場合は、授乳を避けてください。
小児に対する安全性は確立していません。