【重要な基本的注意】
・両側性腎動脈狭窄または片腎で腎動脈狭窄のある人は、腎血流量の減少や糸球体ろ過圧の低下により急激に腎機能を悪化させるおそれがあるため、治療上必要と判断される以外は使用しないでください。
・高カリウム血症の人は、症状を増悪させるおそれがあるため、治療上必要と判断される以外は使用しないでください。また腎機能障害、コントロール不良の糖尿病などにより血清カリウム値が高くなりやすい人は、高カリウム血症が発現するおそれがあります。
・重症の高血圧、血液透析中、利尿降圧剤服用中、厳重な減塩療法中の人は、エンバス10mgの初回服用後に一過性の急激な血圧低下を起こす場合があります。
・慢性心不全(軽度-中等症)の場合、ジギタリス製剤、利尿剤などの基礎治療剤で充分な効果が認められない場合にのみ服用してください。なおエンバス10mgの単剤服用での有用性は確立していません。
・重症の慢性心不全の人に対するエンバス10mgの有用性は確立されていません。
・腎障害、利尿剤服用中、厳重な減塩療法中の人は、エンバス10mgの初回服用後に一過性の急激な血圧低下を起こす場合があります。
・手術前24時間は服用しないことが望ましいとされています。
・降圧作用に基づくめまい、ふらつきが現われることがありますので、高所作業、自動車の運転など危険を伴う機械を操作する際は注意してください。
以下の場合、慎重にエンバス10mgを服用してください。
・脳血管障害のある人: 過度の降圧が脳血流不全を引き起こし、病態を悪化させることがあります。
・高齢者: 脳梗塞などが起こるおそれがあるため、一般に過度の降圧は好ましくないとされています。
以下の場合、絶対にエンバス10mgを服用しないでください。
・エンバス10mgの成分に対して過敏症の既往歴のある人
・血管浮腫の既往歴のある人(アンジオテンシン変換酵素阻害剤などの薬剤による血管浮腫、遺伝性血管浮腫、後天性血管浮腫、特発性血管浮腫など): 高度の呼吸困難を伴う血管浮腫が発現することがあります。
妊婦または妊娠している可能性のある人は服用しないでください。また服用中に妊娠が判明した場合は、ただちに服用を中止してください。
母乳中への移行が報告されているので、エンバス10mgの服用中は授乳を中止してください。
小児などに対する安全性は確立していません。
インスリンまたは経口血糖降下剤の服用中にアンジオテンシン変換酵素(ACE)阻害剤を服用することによって、低血糖が起こりやすいとの報告があります。