アポアモキシ500mgは、ペニシリン系の代表的抗生物質で細菌が原因の色々な症状へ効果を発揮します。
感染症は、病原である微生物がヒトの体に侵入・増殖する事で不快な症状が現れる病気です。
ヒトが微生物に感染した際に感じる不快な症状は、「異物」を退けるための、体の防衛システムではありますが、感染した部位によって腫れや発赤・痛み・痒み・発熱などを起こします。
アポアモキシ500mgの有効成分・アモキシシリンは、細菌とグラム陽性菌や一部のグラム陰性菌を死滅させ増殖を妨げる作用を持っているため、それらの病原微生物による様々な感染症治療へ効果を発揮します。
また、胃潰瘍などにおけるピロリ菌除菌にも用いる事が出来ます。
ピロリ菌(ヘリコバクター・ピロリ)は、ヒトなどの胃に生息するらせん型をした細菌です。
従来、胃の内部は胃液に含まれる塩酸により強酸性であるため、細菌が生息できない環境と考えられていましたが、ピロリ菌はウレアーゼと呼ばれる酵素を生産しこの酵素で胃粘液中の尿素をアンモニアと二酸化炭素に分解し生じたアンモニアで局所的に胃酸を中和し胃へ感染しています。
このピロリ菌による感染は各種胃炎や消化性潰瘍、胃癌やMALTリンパ腫などの発症につながる事が分かっている他、特発性血小板減少性紫斑病や小児鉄欠乏症性貧血、慢性蕁麻疹など、胃外性疾患の原因になることも分かっており、細菌の中でヒト悪性腫瘍の原因になり得る事があきらかになっている唯一の病原体です。
-適用菌種と適応症-
【適応菌種A】
ブドウ球菌属、レンサ球菌属、肺炎球菌、腸球菌属、淋菌、大腸菌、プロテウス・ミラビリス、インフルエンザ菌、梅毒トレポネーマ
【適応症A】
表在性皮膚感染症、深在性皮膚感染症、リンパ管・リンパ節炎、慢性膿皮症、外傷・熱傷及び手術創などの二次感染、びらん・腫瘍の二次感染、乳腺炎、骨髄炎、咽頭・喉頭炎、扁桃炎、急性気管支炎、肺炎、慢性呼吸器病変の二次感染、膀胱炎、腎盂腎炎、前立腺炎(急性症、慢性症)、精巣上体炎(副睾丸炎)、淋病感染症、梅毒、子宮内感染、子宮付属器炎、子宮旁結合織炎、涙嚢炎、麦粒腫、中耳炎、歯周組織炎、歯冠周囲炎、顎炎、猩紅熱
【適応菌種B】
ヘリコバクター・ピロリ
【適応症B】
胃潰瘍・十二指腸潰瘍におけるヘリコバクター・ピロリ感染症