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2011-10-19

ソース(記事原文):Peace FMオンライン

厄介な6つの皮膚疾患の解決策

Peace FMオンライン(2011年10月19日)― 「厚化粧で隠す」、「ローションを塗る」、「痒み」、「引っ掻き傷」などの言葉に馴染みがありますか? お肌のトラブルは20代で終わりを迎えることはありません。蛇のように脱皮して出直せたらと願っている方々のお役に立てればと思います。ニキビと皮膚炎のほか、その他4つの一般的な肌のトラブルとの上手な付き合い方を学んでいきましょう。皆さんはスキンケアに精通していますか? 下記の質問に答えながら、もっと知識を深めましょう。

赤いシミのような炎症性の皮膚に悩んでいる女性には、化粧、長袖、タイツが強い見方となります。でも、もう隠すのは止める時です。新たな局所外用療法を用いることと、環境誘発因子の理解を深めることが、表皮への攻撃を抑えるのに役立ちます。

6つの一般的な肌のトラブルと、それを緩和するための解決法について確認していきましょう。

1. ニキビ

ニキビとは? ニキビには複数の種類があるが、どれも阻止したいものである。

面皰:稗粒腫または黒色面皰として一般に知られている。

丘疹:皮膚の隆起。

膿疱:先端に膿を伴う赤く柔らかい隆起。

小結節:痛みを伴う大きな固い隆起。

嚢胞:皮下の膿が詰まった大きな塊であり、瘢痕を生じることがある。

全てのニキビは、オイル(皮脂)の過剰産生や、壊死した皮膚の落屑、それに細菌の蓄積によって生じる。また、特定の薬剤、ホルモン、遺伝が原因ともなりうる。

誰に発症するのか? 普通ニキビはティーンエイジャー(13歳~19歳)がなるもの? そう思うのは間違い。20代と30代、それに30代を超えても認められるものでニキビはごく一般的な肌のトラブルである。

米国皮膚科学会(American Dermatology Association)によると、1,700万人を超える成人にニキビが認められるという。

「高齢期のニキビはいつも意外に思われるが、実はよくあることである」とニューヨークのベス・イスラエル医療センター(Beth Israel Medical Center)皮膚科学部の臨床研究責任者ジェフリー・ワインバーグ(Jeffrey Weinberg)博士は語った。

発生リスクが高いのは、ティーンエイジャーや、生理の始まる2~7日前の女性、妊婦、コルチゾンなどのステロイド(経口・注射)をはじめとする特定の薬剤を使用している人などである。

緩和方法:母親からチョコレートやポテトフライについて注意を受けるけれども、食物はニキビの原因ではない。

最良の対策とは? 主な誘発因子である化粧品・髪用製品中の油性物質などや、身体との摩擦が起きやすい刺激物(自転車用ヘルメット・リュックサック・電話等)を避ける。

そしてスキンケアが鍵となる。クレンザーで顔をごしごし洗浄しないこと、その代わりセタフィル(Cetaphil)またはニュートロジーナ(Neutroena)などのニキビの原因となる成分無配合の低刺激のものを用いる。

ニキビの原因となる成分無配合のオイルで一番良いのは、アーモンド、オリーブ、月見草などである。成分にココナツ、コムギ胚芽、カカオバターを含有するものは避ける。

最善の努力を尽くしても皮膚トラブルが継続する場合は、皮膚科を受診すること。ワインバーグ氏は、医師によってニキビの治療が継続的に行われるだろうとしている。治療方法を下記に列挙する。

軽度ニキビ用:過酸化ベンゾイルまたはサリチル酸などの外用薬。

炎症性ニキビ:抗生物質などの経口薬。

深部に嚢胞を伴う重篤なニキビ:イソトレチノイン(アキュテイン)が一般的治療法である。ただし、この経口イソトレチノインは先天的欠損症を引き起こすことがあるので、出産可能年齢の女性の使用は慎重にすべきである。

経口避妊薬(特にオーソサイクレン[Ortho-Cyclen]およびオーソトリサイクレン[Ortho Tri-Cyclen])により、一部の女性では肌がきれいになる。また、ケミカルピーリングやミクロ削皮術も同様である。

レーザー療法や光線療法は、皮脂腺を損傷させてオイルの産生を抑えることで、根本的原因に踏み込むものである。

2. 皮膚炎

皮膚炎とは? 皮膚炎は全ての皮膚炎症を指す。この厄介な症状には3種類ある。

脂漏性皮膚炎:一般的な頭皮の疾患であり、痒みを伴う赤い鱗状の皮膚と、フケを生じる。

アトピー性皮膚炎:湿疹とも呼ばれている。(下記No.3参照)

接触性皮膚炎:刺激物に起因する発疹。新しい洗濯洗剤を使うことで痒みを伴う赤いシミのような発疹が出た場合は皮膚炎である。

誰に発症するのか? 年齢にかかわらず誰にでも発症する。

「接触性皮膚炎は、ニッケル、洗剤の香料、食品防腐剤、ホルムアルデヒド、靴のゴム、コンタクトレンズ液のような一般的な物への過敏またはアレルギー反応によって生じる」とワインバーグ氏は説明している。

緩和方法:接触性皮膚炎に対処するためには、「原因を探し出して排除する方法」が最も有効である。

発疹を引き起こす刺激物を見つけ出して排除する。それと同時に、ヒドロコルチゾンなどのステロイドクリームが、赤みや痒みの消失に役立ちうる。消失には2週間から4週間かかる。

脂漏性皮膚炎により肩にフケが落ちる場合、薬用シャンプーのうちケトコナゾール、タール、ジンクピリチオン、硫化セレン、またはサリチル酸を含有するものを試してみること。皮膚のトラブルが継続するようなら、処方箋薬並みの強度の薬やステロイドローションについて医師に相談してみる。

3. 酒さ

酒さとは? 慢性の炎症性皮膚疾であり、顔面の赤みと、膿が詰まった小さな隆起を生じるものである。

「通常、顔の中心部に認められ、症例のうちの約50%では眼に砂が入ったような感じや灼熱感を伴う」とゴールド氏は述べている。

鼻瘤と呼ばれる稀な酒さの一種は、男性に多くみられ、皮脂腺の肥大や、鼻の上の分厚い隆起を特徴とする。

原因は不明で、大半の人で現れたり消えたりする。

誰に発症するのか? 不安の初期徴候として顔が赤みを帯びる? そうであれば酒さの可能性がある。

「酒さは 『成人ニキビ』と呼ばれることも多く、紅潮しやすい人にみられる」とゴールド氏は話す。

これ以外のリスクの高い人には、髪や皮膚の色が明るい人、30~60歳の人、閉経期の女性、酒さの家族歴のある人などがいる。

緩和方法:キーリック(Kircik)氏によると、血管の拡張につながるものが酒さを悪化させるという。「具体的には過度の日光暴露、熱い料理、熱い飲料、アルコール、シャワーなどがある」としている。また、優れたスキンケアを日常的に取り入れること、アルコール配合の刺激の強い顔用製品は避けること、顔はこすらないようにすること。

治癒方法はないが、外用薬や経口薬により緩和できる可能性はある。重症例にはアキュテイン(イソトレチノイン)が処方されることもある。

4. 角化症

角化症とは? この皮膚疾患には、日光角化症(日光角化症)と脂漏性角化症の2種類がある、とインディアナ大学医学部(Indiana University School of Medicine)皮膚科学臨床准教授のレオン・キーリック(Leon Kircik)博士は述べている。

日光角化症(日光角化症)は、顔に赤い鱗状の斑点が現れるもので、前癌性皮膚病変となることもあり、深刻な皮膚疾患である。

これに対し、脂漏性角化症は、高頻度に起こる非癌性の皮膚疾患の1つである。同氏によれば、この濃褐色の斑点は、「貼り付けた」ように見えるという。

誰に発症するのか? 日光角化症は大部分が成人に発症するもので、日光暴露の結果生じる、とキーリック氏は述べている。

米国皮膚科学会によれば、日光でダメージを受けた細胞中のp53変異タンパク質は、日光角化症および扁平上皮癌(皮膚癌の一種)を有する人の90%超に存在することが研究で明らかにされているという。

脂漏性角化症も成人によくみられる。原因は不明だが、遺伝学的なことが関与していると考えられる、とメイヨークリニック(Mayo Clinic)は報じている。

緩和方法:日光角化症対する最善の防御は、優れた攻撃にある。日焼け用ベッドを利用しないこと、直射日光が当たらないように肌を覆うこと、日焼け止めクリームを塗ること。病変部は、凍結、切除、または焼灼によって除去できる。また、スキンケアに外用クリームを追加してみる。

脂漏性角化症の場合、治療は必要ない。ただし、見た目が気になるなら、日光角化症の病変と同様に、皮膚科医による除去が可能である。

5. 乾癬

乾癬とは? 乾癬は分厚い鱗状の斑点を特徴とする慢性疾患であり、肘・膝の皺に最もよくみられる。人口の約1%~2%に乾癬が認められる、とワインバーグ氏は述べている。

乾癬は免疫系、特にT細胞(体全体を移動しウイルスや細菌のような異物を攻撃する細胞)に関与している。

乾癬患者の場合、T細胞が健康な皮膚細胞を攻撃する。これにより皮膚の表層の再生が速くなりすぎ、壊死した皮膚や白血球細胞が剥離する前に再生しようとする。

乾癬の斑点には、小さい鱗状の点から、痒みや痛みを伴う大きな重度の噴出物まである。一部の人は乾癬性関節炎も併発しており、皮膚の症状に加え、関節痛、こわばり感、腫れを生じる。

誰に発症するのか? 乾癬は家系特有のことが多い。乾癬患者の約3分の1は、近い血縁者に同じ症状の人がいる、とメイヨークリニックは報じている。

連鎖球菌または鵞口瘡のような感染症により、集団発生が起きることがある。その他の誘因には、擦り傷、虫刺され、ストレス、寒波、喫煙、大量飲酒、ベータ遮断薬のような特定の薬剤などがある、とワインバーグ氏は説明している。

緩和方法:治療法はなく、乾癬の重症例の治療は難しい、と同氏は話す。長期間にわたり症状が消えていたかと思うと、再度現れることもある。

とはいえ、緩和効果のある治療選択肢はいくつかある。

微温湯にバスオイル、エプソム塩、またはコロイド化オートミールを混ぜて毎日入浴すること。

軟膏を基剤としたヘビー・モイスチャークリームを塗布する。

その他の誘発因子となるアルコールや腕時計は避けること。

スキンケアに外用クリームを追加することについて医師に相談すること。コルチコステロイドは、免疫系を抑制し、皮膚の成長を遅らせるもので、軽度ないし中等度の乾癬に役立つ。ビタミンDクリームは炎症を抑え、皮膚細胞の再生を止める。また、ニキビ用に開発された外用レチノイドは、皮膚のDNA活性を正常化するものであり、アントラリンという薬についても同様である。

日光は少量浴びること。医師によるUVB(短波長紫外線)療法や、PUVAというソラレン長波長紫外線治療(光への感受性を高めるソラレンという化学物質と紫外線を用いた治療法)、それにレーザー治療も有効である。

最終的な治療法は経口薬である。これらの薬剤は強力すぎるため、短期間しか投与されないことが多く、発病中の一時的休息を患者に与えることを目的とするものである。

6. 湿疹

湿疹とは? 湿疹は皮膚炎の一種で皮膚の過敏症であり、「人口の約5%~12%が罹患している」とワインバーグ氏は話している。

初期症状は、一般に強い痒みを生じ、その後斑状・鱗状・落屑状の発疹が起きる。湿疹はあらゆる場所に現れる。

「『痒いところに発疹あり』と言われている」とミシガン州デトロイトのヘンリー・フォード病院(Henry Ford Hospital)皮膚科の臨床研究責任者リンダ・スタイン・ゴールド(Linda Stein Gold)博士は述べている。「引っ掻くと間違いなく症状が悪化する」と補足した。

誰に発症するのか? 湿疹は枯草熱(花粉症)やアレルギーのある人に多い。一般に幼少期に始まり、生涯にわたり続くことがある。

一部の人は幸運にも湿疹を一度きりしか生じないが、それ以外の人は不快な症状を緩和しようと何度も悪戦苦闘する。

ゴールド氏によると、手の湿疹の場合、コントロールするのは難しく、指や手のひらは鱗状で赤く炎症しているようにみえるという。皮膚にひび割れが生じ、刺激物質やアレルゲンにより一層悪化する。

緩和方法:ゴールド氏は「刺激物質を避けるのが一番良い」としている。

湿疹の誘因となる石鹸、洗剤、クリーム、香料、細菌、ジュエリー、発汗、衣類、情動的ストレス、精神的ストレスなどに注意する。

発汗の原因となるもの全てが、この皮膚疾患を悪化させることになるので、症状がひどいときはジムを休むこと。

低刺激の石鹸やモイスチャークリームを用意すること。具体的にゴールド氏が勧めているのはセタフィル(Cetaphil)、アビーノ(Aveeno)、オイルオブオレイ(Oil of Olay)、またはニュートロジーナ(Neutrogena)である。また、痒みを抑えるための局所用ステロイドを医師が処方することもある。加熱により悪化するので、熱くない程度の温かいシャワーを短時間で浴びること、とワインバーグ氏は語った。


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