ブメタニドは非常に強力で、速効的かつ短持続性の利尿作用を示し、その特長は糸球体ろ過率にほとんど影響をおよぼさずに、尿量、ナトリウム、クロールの尿中排泄を増大し、カリウムの尿中排泄を低くとどめます。
利尿作用はフロセミドと比較すると、健康成人において経口服用で約40-60倍、むくみのある人では約40倍強いことが確認されています。
健康成人が経口服用した場合、利尿作用は服用後30分-1時間で発現し、1-3時間以内に最大効果に到達し、3-6時間持続します。
作用部位は主としてヘンレ係蹄上行脚であり、この部位におけるナトリウムの再吸収を抑制することによって利尿を起こすループ利尿剤に属します。
尿酸の尿中排泄に対する抑制作用は、健康成人においてフロセミドと薬効量で比較するとき、有意に小さいとされています。服用後12時間以降もフロセミドは抑制作用を示しますが、ブメタニドは逆に尿酸排泄を増加する方向に働きます。
臨床的にも、少量で利尿効果を発現し、耐用性も良好です。
フロセミド、エタクリン酸使用で効果の認められない症例にも有効例が見られます。
腎機能が低下した症例の対しても効果が認められています。
ブメタニドを有効成分とした薬剤は、日本ではルネトロン(第一三共)の名前で、海外ではBumex、Burine、Fontego、Fordiuran、Lixil、Lunetoron、Segurexなどの名前で発売されています。