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2015-03-02

ソース(記事原文):ミラー・デイリー

ヘルペス治療薬バラシクロビルがエイズ患者のHIV量を減少

ミラー・デイリー(2015年3月2日) ― バラシクロビルを性器ヘルペスウイルス(HSV-2)の治療に使用した際に、HIV量の減少が認められた。新たな研究においてHSV-2ウイルスを保有しない患者でも本剤の影響は大きいことが明らかにされた。

ヘルペスウイルスが検出されないエイズ患者でも、バラシクロビル(性器ヘルペスに対する処方薬)の服用で、細胞中のHIVウイルス量が減少し、病態が改善する。

本研究の主著者レオニード・マーゴーリス氏(Leonid Margolis、米国国立小児保健発達研究所の細胞間相互作用部門責任者)は、この結果は有望であり、より大規模な患者グループで本試験を再施行する必要があるとしている。今後新たな試験でこれまでの結果が裏付けられれば、バラシクロビルはHIVウイルスを無力化する用途で配合剤に含められる可能性があり、特にウイルスが他剤に耐性となった場合に有用となる、とレオニード・マーゴーリス氏が金曜日に報告した。

この研究結果は、マーゴーリス氏らのチームによって英国の感染症学会雑誌(British journal of Clinical Infectious Diseases)に発表されたもので、4施設(ワシントンの国立小児保健発育研究所、ケースウェスタンリザーブ大学、エモリー大学、ペルーの健康教育協会)に所属する専門家らが携わった。

先行研究において、バラシクロビルはエイズ(HIVウイルスによるもの)と性器ヘルペス(単純ヘルペスウイルス2[HSV-2]によるもの)を併発した患者において、HIVを減少させる効果のあることが示された。しかし、こうしたHIV量の減少はHIVを保有する免疫細胞数が少ないことによるものであると考えられ、このことはバラシクロビルのHSV-2への作用で説明付けられた。今回、本研究者らはバラシクロビル投与患者におけるHIV量の減少は、HIVの再生機構に対する薬剤の直接的効果によるものであるという仮説を立てて検証した。

事実を確かめるため、細胞中にHSV-2ウイルスの無いHIVウイルス保有患者18人について検討した。9人にバラシクロビルを1日2回3ヵ月間投与し、残りの9人にはプラセボを投与した。半月後、両群とも薬剤を切り替え、プラセボ群にバラシクロビルを投与し、ラシクロビル群にプラセボを投与した。患者の血中HIVウイルス量は、プラセボとバラシクロビルのどちらが投与されたかによってかなり増減し、試験期間中にバラシクロビルを投与された患者の方が、プラセボ投与患者よりもHIVウイルス量が少なかった。つまり、HSV-2の有無にかかわらず、バラシクロビルがHIV量に直接影響を及ぼしているということになる。本研究者らは、今回の発見がさらなる試験で裏付けられ、現在3,500万人いるエイズ患者の延命につながることを願っているとしている。


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