デトルシトール 1mgは、過活動膀胱により生じる尿意切迫感や頻尿・切迫性尿失禁の治療薬です。
デトルシトール 1mgの有効成分・酒石酸トルテロジンは、抗コリン薬(ムスカリン受容体拮抗剤)と呼ばれる膀胱障害・排尿障害の治療薬です。
酒石酸トルテロジンは、膀胱平滑筋にあるムスカリ受容体サブタイプM3の働きを阻害することで膀胱の過緊張を緩和し、膀胱の勝手な収縮を抑制します。
過活動膀胱は、
・トイレが近い
・急に我慢が出来ないほどの尿意を催す
・急に尿意を催し我慢が出来ず漏らしてしまう
などの症状があらわれる病気で、40歳以上の男女8人に1人が過活動膀胱の症状を持っていると言われています。
その分類は、脳と膀胱(尿道)を結ぶ神経トラブルで起こる神経因性のものと、
それ以外の原因で起こる非神経因性のものとに分かれます。
*神経因性の場合*
脳血管障害(脳卒中、脳梗塞など)、脳障害(パーキンソン病)、脊髄障害の後遺症(脊髄損傷、多発性硬化症など)が起因となって、脳と膀胱(尿道)の筋肉を結ぶ神経回路に障害が起き、尿意を催してから排泄までのやり取りが正常に働かなくなる事があります。
その為、膀胱に尿が少ししか貯まっていなくても尿を排出しようとしたり、尿道を締めたり緩めたりする排尿のメカニズムが働かなくなり、過活動膀胱の症状があらわれます。
*非神経因性の場合*
はっきりとした原因は分かっていません。
特に女性は加齢や出産により膀胱・子宮・尿道などを支える骨盤底筋が弱くなったり痛んだりすることなど、いくつかの原因が複雑に絡み合い、神経が過敏に働き、過活動膀胱の症状をあらわすと考えられています。