以下の場合、エンタコム200を絶対に服用しないでください。
・エンタコム200の成分に対し過敏症の既往歴のある人
・悪性症候群、横紋筋融解症またはこれらの既往歴のある人
以下の場合、エンタコム200を慎重に服用してください。
・肝障害またはその既往歴のある人: 肝障害のある人で、エンタコム200の血中濃度が上昇したとの報告があります。
・褐色細胞腫の人: 高血圧クリーゼのリスクが増大するおそれがあります。
【重要な基本的注意】
・エンタコム200はレボドパの生物学的利用率を高めるため、レボドパによるドパミン作動性の副作用(ジスキネジーなど)が現われる場合があります。
このため、抗パーキンソン剤を併用する場合には、服用量を調節するなど状態を注意深く観察しながら服用してください。
・エンタコム200の服用を中止する場合には、パーキンソン病の人にみられる悪性症候群や横紋筋融解症が発現するおそれがあるため、状態を充分に観察しながら服用量を漸減し、必要に応じて併用しているレボドパ・カルビドパまたはレボドパ・ベンセラジド塩酸塩を増量するなど注意深く行なってください。
・前兆のない突発的睡眠、傾眠、起立性低血圧が現われることがあるので、エンタコム200の服用中は自動車の運転、高所での作業など危険を伴う作業には従事しないように注意してください。
・エンタコム200は常にレボドパ・カルビドバまたはレボドパ・ベンセラジド塩酸塩と併せて経口服用するため、服用前に必ずレボドパ・カルビドパあるいはレボドパ・ベンセラジド塩酸塩の添付文書に留意してください。
・エンタコム200とレボドパの併用療法においても、レボドパまたはドパミン受容体作動薬を服用したパーキンソン病の人と同様に、病的賭博(個人的生活の崩壊などの社会的に不利な結果を招くにも関わらず、持続的にギャンブルを繰り返す状態)、病的性欲亢進などの衝動制御障害が報告されているので、このような症状が発現した場合には、減量または服用を中止するなど適切な処置を行なってください。
【効能または効果に関連する使用上の注意】
・エンタコム200は症状の日内変動が認められるパーキンソン病に対して使用してください。
・エンタコム200はレボドパ・カルビドパまたはレボドパ・ベンセラジド塩酸塩服用による治療(少なくともレボドパとして1日300mg)において、充分な効果の得られない人が使用してください。
【用法および用量に関連する使用上の注意】
・エンタコム200はレボドパ・カルビドパまたはレボドパ・ベンセラジド塩酸塩との併用により効果が認められる薬剤であり、単剤では効果が認められません。
・エンタコム200はレボドパの生物学的利用率を高めるため、レボドパによるドパミン作動性の副作用(ジスキネジーなど)が現われる場合があります。このため、エンタコム200の服用開始時または増量時には状態を充分に観察し、ドパミン作動性の副作用がみられた場合は、エンタコム200あるいはレボドパ・カルビドパまたはレボドパ・ベンセラジド塩酸塩を調節してください。
・エンタコム200を1回200mg服用した場合、ジスキネジーなどが発現することがあるため、増量は慎重に検討してください。
・エンタコム200の増量は慎重に行ない、1回200mg、1日1600mgを超えないようにしてください。
・肝障害のある人では、エンタコム200の血中濃度が上昇したとの報告があるので、1回200mgへの増量は必要最小限にとどめてください。
・体重40kg未満の低体重の人は、1回200mgを服用した場合、ジスキネジーの発現が増加することがあります。
高齢者では一般に生理機能(腎機能、肝機能など)が低下しているため、状態を観察しながら慎重に服用してください。
妊娠中の服用に関する安全性は確立していないため、妊婦または妊娠している可能性のある人は、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ服用してください。
低出生体重児、新生児、乳児、幼児または小児に対する安全性は確立していません。
麦角系ドパミン作動薬(ブロモクリプチン、ペルゴリドなど)を併用した人において、線維性合併症が報告されています。
エンタコム200はレボドパ誘発性の起立性低血圧を増悪させるおそれがあるので、起立性低血圧を引き起こすおそれのある薬剤(α遮断剤、α・β遮断剤、交感神経末梢遮断剤など)を服用している場合いは注意してください。