エリデル ピメクロリムス/ピメコロリムス軟膏1%は、アトピー性皮膚炎のためだけに開発された、ステロイドを含んでいない免疫抑制剤です。子供(2歳以上)から成人まで幅広い年齢層への使用と、塗布部位を選ばずアトピー性皮膚炎の症状を起こしている患部のどこにでも塗布できる画期的な薬です!
アトピー性皮膚炎は、皮膚の炎症や湿疹を伴いアレルギー反応とも関連がある先天性過敏症の一種です。
発症原因は不明とされていますが、じんましんの様な即時型アレルギーと遅延型アレルギーが複雑に関与していると考えられています。
一般的にアトピー性皮膚炎体質の人は肌が弱く、衣服・化粧品・洗剤などから接触性皮膚炎を起こしやすい事が知られていますが、これらのアレルギー反応を起こしやすい個所で炎症が慢性化・治難化してしまったり、円形脱毛症や感染症(伝染性膿痂疹、伝染性軟属腫など)、眼科疾患(白内障、網膜剥離)などの合併症を併発する事もあります。
また、家族内発生がみられる事や気管支喘息など、ほかのアレルギー疾患を持つ場合が多いため、遺伝的要因が示唆される場合もありますが、発展途上国に患者が少なく近代化に従って患者数が増加している事や、環境変化によって急激に湿疹や痒みの症状が悪化しやすい事など、遺伝的要因だけで説明できない事例も多いため、環境要因も非常に大きいと考えられています。
エリデル ピメクロリムス/ピメコロリムス軟膏1%の有効成分・ピメクロリムス/ピメコロリムスは、カルシニューリン阻害剤と呼ばれる薬で、免疫抑制作用を持っています。
この成分は、異物を排除するために働くT細胞から分泌される伝達物質の産生を抑制し、マクロファージ、ナチュラルキラー細胞(NK細胞)などと呼ばれる直接攻撃を行なう細胞やキラーT細胞や抗体を作るB細胞などの活性化と増殖を抑えます。
さらに、特に免疫反応の司令塔と言われるヘルパーT細胞にも働きかけます。
これらの複合的な働きかけにより、アトピー性皮膚炎の症状を和らげる作用を発揮します。