エプタス(セララジェネリック)50mgは、インスプラ(Inspra/Pfizer)やセララ(ファイザー)のジェネリック商品で海外では高血圧と急性心筋梗塞後心不全の治療薬として処方されています。
日本では2007年に使用が認可され、現在、高血圧とうっ血性心不全の治療薬として使用されています。
高血圧症は、通常、人間の正常血圧範囲『収縮期血圧130mmHg未満・拡張期血圧85mmHg未満』を超えて高く維持されている状態を指します。
しかし高血圧自体の自覚症状は何もない事が多いため、知らず知らずのうちに虚血性心疾患・脳卒中・腎不全などの合併症を併発する恐れがあります。
高血圧症の分類は、本態性高血圧(原発性高血圧)と二次性高血圧の2種類に分けることができます。
二次性高血圧の場合は明らかな原因疾患から生じる高血圧でしばしば手術などで完治する確率が高いとされています。
それに対し、高血圧患者の90%以上を占めるとされる本態性高血圧(原発性高血圧)の場合は、遺伝素因に加え生後の成長過程~加齢プロセスによる食事、肥満、過度のストレスや過労などの様々な生活習慣が絡み合って生じる病態と考えられており、肥満・高脂血症・糖尿病との合併症は『メタボリックシンドローム』と呼ばれ『死の四重奏』と称される程の恐ろしい病気です。
一方、うっ血性心不全は、心臓から全身へ血液を送り出すポンプ機能が低下してしまう状態です。
うっ血性心不全は、心筋梗塞や心筋症、高血圧など心臓の筋肉自体の病気など様々な要因で生じ得ます。
症状は、血液循環が滞るために静脈系にうっ血が生じて全身に浮腫が出たり、更に悪化した状態になると尿量が低下し胸水が溜まり呼吸困難を生じる場合もあります。
うっ血が継続すると局所の実質細胞は低酸素症のため、変性・委縮・壊死を起こします。
エプタス(セララジェネリック)50mgの有効成分・エプレレノンは、選択的アルドステロン阻害剤に属し、副腎から分泌されるアルドステロンの働きを抑える作用があります。
アルドステロンはヒトの体内で塩分や水分の調整をしている物質ですが、アルドステロンが働き過ぎると塩分が溜まり浮腫や血圧上昇を招き、更には心臓や血管などの臓器障害を起こし心不全発症や悪化の要因になります。
エプタス(セララジェネリック)25mgの有効成分・エプレレノンは、アルドステロンの作用起点であるミネラルコルチコイド受容体に結合し、アルドステロン作用をその受容体で直接ブロックします。
それによりアルドステロンの働きが弱まり血圧を降下させる作用があるほか、心臓や血管、腎臓などの臓器保護作用も期待されています。