以下の場合、エファビル200を絶対に服用しないでください。
・エファビル200の成分に対し過敏症の既往歴のある人
・シサプリド、トリアゾラム、ミダゾラム、エルゴタミン酒石酸塩・無水カフェイン・ジヒドロエルゴタミンメシル酸塩、メチルエルゴメトリンマレイン酸塩およびエルゴメトリンマレイン酸塩を服用中の人
・ボリコナゾールを服用中の人
以下の場合、エファビル200を慎重に服用してください。
・肝障害のある人: 慢性肝疾患の人における使用経験が少なく、安全性が確立していません。
・B型、C型肝炎感染の既往のある人、あるいはその疑いのある人: 肝機能障害が発現、増悪するおそれがあります。
・妊婦または妊娠している可能性のある人: 妊婦の服用に関する安全性は確立していません。また海外の抗HIV薬治療下妊娠症例登録制度において、エファビレンツを妊娠中に服用した妊婦から生まれた新生児に脊髄髄膜瘤などの神経管欠損が報告されています。
【重要な基本的注意】
・何らかの理由によりエファビル200の服用を中断する場合は、ほかの抗レトロウイルス薬の服用中止を充分に考慮してください。
同様に、併用している抗ウイルス療法が一時的に中止される場合は、エファビル200の服用も中止してください。
すべての抗レトロウイルス薬の服用を同時に再開してください。
・エファビル200はHIV感染症の根治療法薬ではないことから、日和見感染を含むHIV感染症の進展に伴う疾病を発症し続ける可能性があるので、エファビル200服用開始後の身体の状況の変化については、すべて担当医に報告してください。
・エファビル200の長期服用による影響については、現在のところ不明です。
・エファビル200が性的接触または血液汚染による他人への感染の危険性を低下させるかどうかは証明されていません。
・エファビル200は、処方どおりに毎日服用してください。エファビル200は常にほかの抗レトロウイルス薬と併用し、また担当医の相談なしで用量を変更したり、治療を中止しないでください。
・エファビル200はほかの薬剤と相互作用を示す可能性があるので、ほかの薬剤の服用の有無について担当医に相談してください。
・エファビル200をアルコールまたは中枢神経作用薬と併用するとき、相加的に中枢神経系効果が増強されるので注意してください。
・エファビル200はめまい、集中力障害、嗜眠状態を引き起こすことがあります。
これらの症状が現われた場合は、自動車の運転や機械の操作など、潜在的な危険のある労働を避けてください。
・動物実験で胎児に奇形が認められているため、エファビル200服用中および服用中止後12週間を経過していない女性は、適切な避妊方法を用いて妊娠を避けるようにし、妊娠した場合は担当医に報告してください。
・発疹: エファビル200に関する臨床試験において軽・中等度の発疹が報告されており、一般に服用開始2週間以内に発現し、通常は服用継続中に1ヵ月内で消失します。
適切な抗ヒスタミン薬もしくはコルチコステロイドの服用が忍容性の改善を促し、発疹の消失を早めることがあります。
エファビル200服用の人の1%未満で、水疱、湿性の落屑または潰瘍形成を随伴した重度の発疹が報告されています。
水疱、落屑、粘膜液および/または発熱に関連する重度の発疹が発現した場合は服用を中止してください。
・精神神経系症状: 精神病あるいは薬物乱用の既往歴のある人に、目立って妄想および不穏当な行動が報告されています。
また重度のうつ病(自殺願望および自殺企図を含む)がまれに報告されています。
妄想、不穏当な行動および重度の急性うつ病(自殺願望および自殺企図を含む)が発現した場合は、エファビル200の服用中止を考慮してください。
またエファビル200を服用している人の52%に精神神経症状が報告されており、主な症状はめまい、集中力障害、傾眠、異夢および不眠です。
精神神経系症状は一般に服用開始1-2日後に発現し、通常は服用継続中に2-4週間で消失します。
これらの副作用の忍容性を改善するために、治療の最初の数週間およびこれらの症状が継続する人は、就寝時の服用が推奨されています。
・B型、C型肝炎感染の既往のある人、あるいはその疑いのある人、および肝毒性が知られている薬剤の服用を受けている人は、肝酵素のモニタリングが推奨されています。
血清トランスアミナーゼの正常範囲の上限より5倍以上の上昇が持続している人では、エファビル200による重篤な肝毒性発症のリスクよりエファビル200の有用性が上回ると判断された場合にのみ服用してください。
・エファビル200を服用している人は、脂質のモニタリングを考慮してください。
・エファビル200を含む抗HIV薬の多剤併用療法を行なった人で、免疫再構築症候群が報告されています。
服用開始後、免疫機能が回復し、症候性のみならず無症候性日和見感染(マイコバクテリウムアビウムコンプレックス、サイトメガロウイルス、ニューモシスチスなどによるもの)などに対する炎症反応が発現することがあるため、これらの炎症性の症状を評価し、必要時には適切な治療を考慮してください。
・抗HIV薬の使用により、体脂肪の再分布/蓄積が現われることがあるので、異常が認められた場合には適切な処置を行なってください。
【用法・用量に関連する使用上の注意】
・エファビル200は単独で服用しないでください。
また、ほかの治療が無効の場合にエファビル200を単独で追加服用しないでください。
エファビル200による治療は、未投与の1種類以上の抗レトロウイルス薬(ヌクレオシド系逆転写酵素阻害剤またはHIVプロテアーゼ阻害剤)との併用により開始してください。エファビル200と併用する抗レトロウイルス薬の選択にはウイルスの交差耐性の可能性を考慮してください(エファビル200を単独療法として服用する場合、耐性ウイルスが急速に出現します)。
・薬剤への忍容性がないために併用療法中の抗レトロウイルス薬の服用を中断する場合は、すべての抗レトロウイルス薬を同時に中止するよう充分に考慮してください。
不忍容の症状が消失した際はすべての抗レトロウイルス薬の服用を同時に再開してください(抗レトロウイルス薬の間欠的単独療法および逐次的再導入は、薬剤耐性突然変異ウイルスの出現の可能性が増加するため望ましくないとされています)。
・神経系の副作用の忍容性を改善するため、治療当初の2-4週間および神経系の副作用が継続する人は、就寝時の服用が推奨されています。
・食物との併用により、エファビル200の曝露量を増加させ、副作用の発現頻度を増加させるおそれがあります。
高齢者における安全性および有効性は確立していません。また一般に高齢者では生理機能が低下しているので注意してください。
エファビル200の服用中は授乳を中止してください。