以下の場合、イトラゾール100mgを絶対に服用しないでください。
・ピモジド、キニジン、ベプリジル、トリアゾラム、シンバスタチン、アゼルニジピン、ニソルジピン、エルゴタミン、ジヒドロエルゴタミン、バルデナフィル、エプレレノン、ブロナンセリン、シルデナフィル(レバチオ)、タダラフィル(アドルシカ)、アリスキレン、ダビガトラン、リバーロキサバンを服用中の人
・肝臓または腎臓に障害のある人で、コルヒチンを使用中の人
・イトラゾール100mgの成分に対して過敏症の既往歴のある人
・重篤な肝疾患の現症、既往歴のある人: 不可逆的な肝障害に陥るおそれがあります。
・妊婦または妊娠している可能性のある人
【慎重服用】
・薬物過敏症の既往歴、アレルギー既往歴のある人
・肝障害のある人: 肝障害を悪化させるおそれがあります。
・腎障害のある人: イトラコナゾールおよび代謝物などの排泄が遅延し、副作用が現れやすくなるおそれがあります。
・うっ血性心不全またはその既往歴のある人: うっ血性心不全の悪化または再発をきたすおそれがあります。
【重要な基本的注意】
・イトラゾール100mgの使用に際しては、肝疾患の既往歴、薬物過敏症、アレルギー既往歴などについて充分な問診を行ない、これらの現症または既往歴のある人は使用中止または慎重服用について考慮してください。
・イトラゾール100mgの長期間服用に際しては、肝機能検査を定期的に行なうことが望ましいとされています。
・虚血性心疾患、基礎心疾患(弁膜症など)、慢性閉塞性肺疾患、腎不全、その他の浮腫性疾患などうっ血性心不全を起こすおそれのある人がイトラゾール100mgを使用する場合には、その危険性について充分理解するとともに、下肢浮腫、呼吸困難などの異常が認められた場合にはただちに受診するようにしてください。
・爪カンジダ症、カンジダ性爪囲爪炎に対して、長期(6ヵ月程度)にわたって使用しても症状の改善が認められない場合には、イトラゾール100mgを使用を中止してください。
・内臓真菌症において、イトラコナゾール注射剤からイトラゾール100mgの1日400mg服用の長期使用に切り替えた場合、高い血中濃度が持続するので、試用期間中には、血液検査、肝機能検査、血中電解質検査などを定期的に行なうことが望ましいとされています。
【効能または効果に関連する使用上の注意】
・表在性皮膚真菌症に対しては、難治性あるいは汎発性の病型に使用してください。
【用法および用量に関連する使用上の注意】
・爪感染(パルス療法):
- イトラゾール100mgは服用終了後も爪甲中に長期間貯留することから、効果判定は爪の伸長期間を考慮して行なってください。
- イトラゾール100mgは抗菌薬であるため、新しい爪が伸びてこない限り、一旦変色した爪所見を回復させるものではありません。
・口腔カンジダ症、消化器真菌症(食道カンジダ症):
イトラゾール100mgはイトリゾール内服液と生物学的に同等ではなく、イトリゾール内服液はバイオアベイラビリティが向上しているため、イトラゾール100mgからイトリゾール内服液に切り替える際には、イトラコナゾールの血中濃度(AUC、Cmax)の上昇による副作用の発現に注意してください。また、イトリゾール内服液の添加物であるヒドロキシプロビル-β-シクロデキストリンに起因する胃腸障害(下痢、軟便など)の発現に注意してください。
一方、イトラコナゾールの血中濃度低下することがあるので、ヒドロキシプロビル-β-シクロデキストリンに起因する胃腸障害による異常を認めた場合などを除き、原則として切り替えを行なわないでください。
【その他の注意】
・類似化合物(ミコナゾール)では血糖降下剤との併用により、著しい血糖低下が認められたとの報告があります。
高齢者または腎不全の人でも特に用量調節の必要はないとされていますが、高齢者では生理機能が低下していることが多く、副作用が現れやすいので、消化器症状など副作用が現れた場合は減量または休薬するなど慎重に服用してください。
妊婦または妊娠している可能性のある人は服用しないでください。
授乳中の人はイトラゾール100mgの服用中は授乳を避けてください。
小児への使用は使用例が限られており、重症な感染症例で治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ使用してください。