以下の場合、デパス1mgを絶対に使用しないでください。
・急性狭隅角緑内障の人: 抗コリン作用により症状を悪化させるおそれがあります。
・重症筋無力症の人: 筋弛緩作用により症状を悪化させるおそれがあります。
【慎重使用】
・心障害のある人: 血圧低下が現れるおそれがあり、心障害のある人では症状の悪化につながるおそれがあります。
・肝障害・腎障害のある人: 作用が強く現れるおそれがあります。
・脳に器質的障害のある人: 作用が強く現れるおそれがあります。
・小児
・高齢者
・衰弱している人: 作用が強く現れるおそれがあります。
・中等度呼吸障害または重篤な呼吸障害(呼吸不全)のある人: 呼吸機能が高度の低下している人が使用した場合、炭酸ガスナルコーシスを起こすことがあります。
【重要な基本的注意】
・眠気、注意力・集中力・反射運動能力などの低下が起こることがあるので、デパス1mg使用中は自動車の運転など危険を伴う機械の操作に従事しないように注意してください。
高齢者では、運動失調などの副作用が発現しやすいので、少量から使用を開始するなど慎重に使用してください。
妊婦(3ヵ月以内)または妊娠している可能性のある人には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ使用してください。ベンゾジアゼピン系薬剤(ジアゼパム)を服用した人の中に奇形を有する児などの障害児を出産した例が有意に多いとの疫学的調査報告があります。
妊娠後期の人は、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ使用してください。ベンゾジアゼピン系薬剤で新生児に哺乳困難、嘔吐、活動低下、筋緊張低下、過緊張、嗜眠、傾眠、呼吸抑制・無呼吸、チアノーゼ、易刺激性、神経過敏、低体温、頻脈などを起こすことが報告されています。またベンゾジアゼピン系薬剤で新生児に黄だんの増強を起こすことが報告されています。まお、妊娠後期にエチゾラムを連用していた人から出生した新生児に血清CK(CPK)上昇が現れることがあります。
分娩前に連用した場合、出産後新生児に離脱症状が現れることが、ベンゾジアゼピン系薬剤で報告されています。
授乳している人の使用は避けることが望ましいとされていますが、やむを得ず使用する場合は授乳を避けてください。母乳中へ移行し、新生児に体重増加不良が現れることがあります。またほかのベンゾジアゼピン系薬剤(ジアゼパム)で嗜眠、体重減少などを起こすことが報告されており、また黄だんを増強する可能性もあります。
小児に対する安全性は確立していません。