以下の場合、フォシール400を絶対に服用しないでください。
・フォシール400の成分に対し過敏症の既往歴のある人
・腸閉塞の人: フォシール400が腸管内で膨潤し、腸管穿孔を起こすおそれがあります。
以下の場合、フォシール400を慎重に服用してください。
・腸管狭窄のある人または便秘のある人: フォシール400が腸管内で膨潤し、腸閉塞、腸管穿孔を起こすおそれがあります。
・腸管憩室のある人: 腸管穿孔を起こした例が報告されています。
・腹部手術歴のある人: 腸閉塞を起こした例が報告されています。
・痔疾患のある人: フォシール400が腸管内で膨潤し、症状を悪化させるおそれがあります。
・消化管潰瘍またはその既往歴のある人: フォシール400が腸管内で膨潤し、症状を悪化させるおそれがあります。
・出血傾向のある人: ビタミンKの吸収阻害により出血傾向を増強するおそれがあります。
【重要な基本的注意】
・腸管穿孔、腸閉塞が現われることがあるので、以下の点に注意してください。
1.服用開始に先立ち、日常の排便状況を確認してください。
2.フォシール400服用後に便秘の悪化、腹部膨満感などがみられた場合には、必要に応じてフォシール400の減量、中止などの適切な処置を行なってください。
特に高度の便秘、持続する腹痛、嘔吐などの異常が現われた場合には速やかに服用を中止し、腹部の診察や画像検査を受けてください。
3.服用中は排便状況を確認し、便秘の悪化、腹部膨満感などの症状が現われた場合には医師に相談してください。
・フォシール400は血中リンの排泄を促進する薬剤ではないため、食事療法などによるリン摂取制限を考慮してください。
・胃または腸切除術の既往、あるいは嚥下障害を有する人に対する安全性および有効性は確立されていないため、これらの人が服用する場合は注意してください。
・フォシール400の服用にあたっては、定期的に血清リンおよび血清カルシウム濃度を測定してください。
低カルシウム血症の発現あるいは発現のおそれがある場合には、ビタミンD製剤やカルシウム製剤の服用を考慮してください。
・フォシール400の服用にあたっては、定期的に血清クロル濃度および血清重炭酸濃度を測定してください。
過塩素血症性アシドーシスの発現あるいは発現のおそれがある場合には、その補正を考慮してください。
・脂溶性ビタミン(A、D、E、K)あるいは葉酸塩の吸収阻害が起こる可能性があるので、観察を充分に行ない、長期間服用の際にはこれらの補給を考慮してください。
一般に高齢者では生理機能が低下しているため、消化器症状などの副作用に注意してください。
妊娠中の服用に関する安全性は確立していないため、妊婦または妊娠している可能性のある人には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合においてのみ服用してください。
小児などに対する安全性は確立していません。
口中に長く留めていると膨潤するため、かまずに速やかに飲み込んでください。粉砕しての使用は避けてください。