イソプチンSR 240mgは、虚血性心疾患(狭心症、心筋梗塞)、頻脈性不整脈(心房細動、粗動、発作性上室性頻拍)の治療薬です。
虚血性心疾患は、心臓に栄養や酸素を運ぶ役割をする血管、冠動脈の閉塞や狭窄などにより、心筋への血流が阻まれたり途絶えたりする事が原因となって心臓が酸素不足になり、心筋に障害が起こってしまう疾患の総称で、狭心症や心筋梗塞を引き起こす病気です。
狭心症の場合は、心臓への酸素不足状態が一時的で回復するのに対して、心筋梗塞になると、血栓などにより冠動脈が完全に閉塞し、血流が途絶え心筋が壊死を起こしてしまうので、心臓に大きな障害を残してしまいます。
また、頻脈性不整脈は心臓の興奮形成が亢進して起こる不整脈を言い、1分間の心拍数が100回以上と、通常を大きく上回り、動悸や意識が遠くなるなどの症状が現れます。
原因は刺激伝導系に過多の電流が起きる事が原因と言われ、健康体のヒトにも起こりうる症状ですが、狭心症や心筋梗塞などがあると通常より起こりやすい症状だと考えられています。
イソプチンSR 240mgの有効成分であるベラパミル塩酸塩は、カルシウムチャンネルを抑制してCaイオン流入を抑えることにより血管を拡張すると共に、心筋収縮と心内刺激伝導を抑制する作用があります。
それにより冠動脈と末梢血管を広げて心臓負担を軽減させ、虚血性心疾患や頻脈性不整脈の症状緩和に効果を発揮します。