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2014-02-06
ソース(記事原文):ヘルスデー・ニュース
アスピリン連日投与が卵巣癌を予防する可能性
ヘルスデー・ニュース(2014年2月6日) ― アスピリンを毎日服用すると、女性の乳癌発症リスクが5分の1に低下する可能性のあることが、新たな研究で示唆された。
米国国立がん研究所(National Cancer Institute)の研究者らは、卵巣癌女性患者約8,000人と、卵巣癌でない女性約12,000人からなる12件の試験データを解析し、アスピリン、その他の非ステロイド性抗炎症薬(NSAID)、アセトアミノフェン (タイレノール)の使用が、卵巣癌リスクにどう影響を及ぼすのかを明らかにした。
女性の約18%は定期的にアスピリンを使用し、24%は非アスピリン性NSAID(イブプロフェンやナプロキセン/アリーブなどの薬剤を含む)を使用し、16%はアセトアミノフェンを使用していた。アスピリンを毎日服用していた女性の方が、週1回未満の女性よりも、卵巣癌リスクが20%低いことが、本研究で示された。
非アスピリン性NSAIDを週1回以上使用した女性では、週1回未満の女性と比べ、卵巣癌リスクが10%低かった。ただし、この差は統計学的に有意でない、と本研究者らは述べている。
本研究によれば、アセトアミノフェン使用と卵巣癌リスクとの間に因果関係はみられなかった。この結果は、米国国立がん研究所(NCI)の学術機関誌(Journal of National Cancer Institute)2月6日号に掲載された。
今回の研究結果は、癌などの疾患を予防するのにアスピリンが役立つ可能性があるとする多数の報告を後押しするものであると、本研究者らは述べている。アスピリン使用と卵巣癌リスク低下との間の関連が本研究で示されているものの、因果関係は証明されなかった。
米国国立がん研究所癌疫学部門のブリトン・トラベルト(Britton Trabert)氏は「アスピリン療法は、心発作を予防することが証明されているが、卵巣癌リスクを低下させる可能性もあることが、本研究から示唆される」と米国国立がん研究所の報道発表で述べている。
トラベルト氏は「今回の結果が興味深いものであるとはいえ、現行の臨床診療を左右すべきものではない」としている。「この発がん抑制剤候補がもたらすリスクと利益の微妙なバランスを検討するための追加試験と、アスピリンが卵巣癌リスクを低下させうる仕組みを明らかにするための研究が必要とされる」
本研究著者らは、アスピリンの定期的使用は、消化管出血または出血性脳卒中などの副作用を引き起こすことがあるとしている。また、同氏らはアスピリンの連日投与を開始する前に、医師の承諾を得る必要があるとしている。
米国では今年2万人以上の女性が卵巣癌と診断されると推定され、卵巣癌による死亡は14,000人以上とみられる。
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