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2013-01-24
ソース(記事原文):デイリーRx
薬剤の増量で頻尿が軽減
デイリーRx(2013年1月24日)― ソリフェナシンの増量が過活動膀胱患者に効果をもたらす可能性
過活動膀胱では1日に何度もトイレに駆け込むことになる。特定の薬剤が役立つとはいえ、低用量に効果を示さない患者もいれば、用量を徐々に増やすことに抵抗を感じる患者もいる。
一方、特定のソリフェナシン含有剤の投与量を増やすことにより、尿意切迫が最小限に抑えられることが、最近発表された研究で明らかにされた。
研究者らによれば、投与量を増やすと、過活動膀胱患者にいくつかの症状改善がもたらされるという。
「過活動膀胱の処方薬における用量増加に関しては、担当医に相談してみること」
本研究の目的は、ソリフェナシン(ベシケアという商品名でよく知られる)の異なる用量が、過活動膀胱症状にどう影響するのかを確認することにあった。
本剤は、抗ムスカリン薬として作用し、心拍数・消化・その他の「闘争・逃走反応」(逃げるか闘うかの緊急反応)を落ち着かせて減速させることに関連のある特定の神経信号を遮断するものであり、膀胱制御にもかかわっている。
ロンドンのキングズ・カレッジ病院(King's College Hospital)婦人泌尿器科部門のリンダ・カードーゾ(Linda Cardozo)博士を中心とした研究者らは、900人以上の過活動膀胱患者を2つの群に無作為に割り付けた。
1つのグループにはソリフェナシン、もう1つのグループには偽薬(プラセボ)を1日1回4ヵ月間にわたり投与することとした。2ヵ月後、被験者は5mgから10mgへの増量を求めることができた。患者と試験担当医師には、誰がどちらの薬を服用しているのか知らせないものとした。
先行研究では、ソリフェナシンの用量を増やすと、同剤に対する患者の忍容性がわずかに変化することが明らかにされている。
8週目から試験終了時(4ヵ月目)まで、患者が尿意切迫を感じる回数は、5mg投与患者と比べ、高用量ソリフェナシン投与患者で減少したことが示された。
10mgを投与された患者では、トイレが近いと感じた回数が減り、その切迫感も緩和した。
また、高用量のソリフェナシンを投与された患者では、実際の排尿回数も減少した。
高用量を投与された患者の約6%は、口渇の新規発症または悪化を報告した。同様に、低用量のままでいた患者の一人も、口渇の新規発症もしくは悪化を報告した。
研究者らによれば、患者の過半数は5mgのソリフェナシンに効き目を示し、満足感を得られていた。ソリフェナシン投与患者の半数未満が、8週目を境に投与量を増やすよう求めた。
「診療時に、増量するかどうかを決定する前に、初期治療を長期間にわたり十分行い、処方した薬剤を患者が遵守しているのか確かめることが重要である一方、自己選択によって投与量の増減を可能とする方法は、より重篤な症状を有する患者の転帰を改善させる可能性がある」と研究者らは報告書に記している。
全般的に増量を希望した被験者は、より重篤な症状を有しており、5mgには効果を示さなかった。
本研究は泌尿器科学会誌(BJU International)1月7日号に掲載されたもので、アステラス・ヨーロッパ社(Astellas Pharma Europe Ltd)から助成を受けて実施された。著者らのうちの一人は、米国先端医療技術協会(Advanced Medical Technology Association: AdvaMed)、エチコン社(Ethicon)、メルク社(Merck)、ファイザー社(Pfizer)、およびテバ社(Teva)で働いていると報告している。それ以外の著者らはアステラス社の被雇用者である。