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2011-10-07

ソース(記事原文):BBC

肝疾患患者に注射を用いた治療試験を実施

BBC (2011年10月7日) ― BBC中部医療担当記者 ミシェル・パデュアノ(Michele Paduano)著

肥満により肝損傷を生じた患者の治療に連日の注射を使用可能かどうかが検討される予定である。

脂肪誘導性すなわち非アルコール性の脂肪肝疾患は、アルコールによる原因を上回り、西欧における肝疾患の主因となっている。

肥満に起因する肝移植も増加傾向にある。

治験対象となるバーミンガムの患者には、有毒なトカゲの唾液中に見られるホルモンをベースとした薬剤リラグルチドが用意される。

リラグルチドとは、アメリカドクトカゲと呼ばれるトカゲの唾液中に見つかる成分をベースとしたものである。

肝臓研究センターの肝臓学講師フィル・ニューサム(Phil Newsome)氏は、同剤が3通りに作用すると思われると述べた。具体的には、患者自身のインスリンを刺激し機能を向上させること、胃を空にする能力を低下させること、それに食欲抑制薬として中枢神経系に影響を及ぼすと考えられることである。患者は食べ物を見ると嘔気を催すように感じると報告している。

1日1回注射し、脂肪量、炎症、肝瘢痕が減少するかどうかを確認する。

「遺伝子に左右される」

2009年にランセット(医学誌)に掲載された研究で、糖尿病用に開発されたリラグルチドが体重減少に役立つと考えられることが既に示唆されている。

ニューサム氏は「肝硬変を発症するのは、少数の脂肪肝疾患患者だけである」としている。

「遺伝子次第で異なるように思われる。一方、肥満に起因する肝移植を必要とする人の数は増加している」

「脂肪肝疾患患者は、心臓発作を起こす割合も高い」

「結局のところ、肝臓内の脂肪量の減少に効果さえあれば、この注射がどう作用するかは問題ではない」

50人の患者が試験に参加する予定である。半数に実薬が投与され、残りの半数にプラセボが投与される。


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