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2013-09-11
ソース(記事原文):ミラー
糖尿病治療薬が後期段階のアルツハイマー病における脳損傷を改善させる可能性
ミラー(2013年9月11日) ― インスリン産生を促進するのに用いるリラグルチドがアルツハイマー病患者の記憶障害を軽減させる可能性のあることが、ランカスター大学(Lancaster University)の研究で判明
糖尿病患者によって一般的に用いられる薬剤が、記憶障害を改善させる可能性があり、アルツハイマー病患者を治療可能になりうるという研究結果が、本日明らかにされた。
ランカスター大学の専門家らは、後期段階のアルツハイマー病において、その原因となるダメージの一部をリラグルチド投与により改善できる可能性のあることを発見した。
この糖尿病治療薬を投与したアルツハイマー発症マウスは、物体認識検査の結果がはるかに良好であり、脳内の有毒なプラーク(老人斑)の蓄積に30%の減少がみられた。
リラグルチドはインスリン産生を促進するのに用いる薬剤であるが、本剤は血液脳関門を通過し、脳細胞に保護作用をもたらすということも研究で示されている。
インペリアル・カレッジ・ロンドン(Imperial College London)の研究者らは、アルツハイマー病患者における本剤の有効性を検証するため、大規模臨床試験に参加する患者の登録をまもなく開始する予定である。
英国では約80万人が認知症に罹っており、その過半数がアルツハイマー病である。
アルツハイマー病学会の研究開発責任者ダグ・ブラウン(Doug Brown)氏は「既存薬を認知症治療薬として再利用するという着眼点は、新薬への近道として素晴らしい手段である」としている。
「今回の興味深い研究から、糖尿病治療薬の1つが、末期を含むアルツハイマー病の生物学的な原因を改善させることが示唆され、我々が目指す研究の方向性が正しいことが示されている」
「現在、大規模な新規試験を準備中で、認知症患者の延命効果につながるような結果を目標としている」
「ゼロから新薬を開発するには、20年という月日に加え、数億ポンド(1億ポンドは約150億円)がかかる」
「英国の認知症患者80万人のために、我々は出来ることを全てやり、このプロセスを促進する義務を負っている」
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