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2014-01-27

ソース(記事原文):アバウト.com

急性高山病の予防にイブプロフェンが有用

アバウト.com ― イブプロフェンは登山者の脳浮腫を軽減

スチュアート・グリーン(Stewart Green)著

登山者、ハイカー、スキーヤー、旅行者たちを悩ませるのが、高度障害、いわゆる急性高山病(AMS)とその症状(悪心、頭痛、嘔吐、疲労など)です。コロラド州のロッキー山脈にある高い峰や、アラスカ・アジアの高い山々のように空気が薄い環境では、行楽目的で訪れた人の25%以上が酸素不足から高山病になります。

イブプロフェンは高山病の症状を緩和することが研究で明らかに

スタンフォード大学医学部(Stanford University School of Medicine)の教授(救急医学)で登山者でもあるグラント・リップマン博士(Dr. Grant Lipman)が、2012年に『アナルズ・オブ・エマージェンシー・メディスン(Annals of Emergency Medicine)』に発表した研究があります。その研究論文では、イブプロフェンを2、3錠服用すればAMSの予防になり、発症した場合でも症状を軽くできると勧めています。リップマン博士によると、「イブプロフェンは高山病発症率を26%抑え、無症状のままで滞在するのに役立つ」そうです。

ほかの薬よりも低リスクなイブプロフェン

この研究の前まで、AMSの薬として推奨されていたのは処方薬のデキサメタゾンとアセタゾラミド(商品名ダイアモックス)でした。今度はここに、イブプロフェンも加えてください。イブプロフェンには良い面がたくさんあって、低価格なうえに入手しやすく、素早く体に吸収されて即効性がある薬です。デキサメタゾンとアセタゾラミドには副作用がいくつかありますが、イブプロフェンにはほとんどありません。ただし、脱水状態の人が使用すると胃腸障害や腎障害のリスクが高まります。

イブプロフェンは脳浮腫を軽減

高地に登ると、私たちの体は空気中の酸素減少と気圧の低下に順化しますが、一部の登山者は脳浮腫に至ります。脳内に水分がたまり、脳神経が圧迫されるせいで頭痛やめまいなどの高山病症状が起こるのです。抗炎症薬のイブプロフェンは浮腫を抑えて頭痛のリスクを下げ、酸素の少ない環境に体が順化するのを助けます。

高地に登る前からイブプロフェンを服用する

リップマン博士は、Advil(アドビル)やMotrin(モトリン)のようなイブプロフェン200 mg錠の服用を高地に登る数時間前から開始して、3回で600 mg服用することを勧めています。そしてその後24時間は服用せず、体を整えて新しい高度に慣れさせたほうがいいと言います。イブプロフェンを服用すれば、登山者など高地が好きな人たちはAMSになりやすい期間を無事に過ごすことができ、薬が体の順化を助けるので発症しても症状が軽くてすみます。


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