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2014-10-20

ソース(記事原文):ヒーリオ

前房内抗菌薬が術後の眼内炎を予防

ヒーリオ(2014年10月20日) ― シカゴ ― セフロキシムとモキシフロキサシンの眼房内併用投与は、水晶体超音波乳化吸引術に起因する眼内炎リスクを低下させることが、研究者らによって発表された。

ニール・ショーステイン(Neal H. Shorstein)博士は「前房内抗菌薬は眼内炎のリスク低下に効果がある」と米国眼科学会(American Academy of Ophthalmology)の総会で語った。「注射することにより、投薬の失敗、つまり点眼液が眼の中に入らないといったリスクがなくなる」

ショーステイン氏は、白内障手術を受けた129,077眼を対象とした後向きコホート研究の結果を発表した。

複雑な手術や、白内障と角膜の併用手術といった症例は、解析から除外した。データ補正は、年齢や、手術施行の年、眼および全身の併存症、後嚢破損、局所用抗菌薬使用について行った。

同氏によれば、術後の眼内炎が認められた症例は合計113例であった。

約40%の眼に前房内抗菌薬が注射された。試験対象集団における後嚢破損の発生率は1.45%であった。

前房内注射と点眼薬を併用投与した眼は、点眼薬のみ群と比較して、感染率が約半減した。

「前房内注射のみ群は、感染症の補正後オッズ比が同程度であったが、信頼区間は比較的広かった(推測のあいまいさが大きい)」とショーステイン氏は述べている。

同氏によれば、モキシフロキサシンを注射した眼は、セフロキシムを注射した眼よりも眼内炎のリスクがわずかに高かったが、信頼区間がやはり広かった。

有効性についてセフロキシムとモキシフロキサシンを明確に比較することは困難である、と同氏は述べている。

開示情報:ショーステイン氏に、本研究に関連する開示すべき資金源はない。


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