ネオ・メルカゾール5mgは、甲状腺機能亢進症の治療薬です。
甲状腺機能亢進症は、甲状腺内組織の活動が異常に活発になったり、両方の甲状腺ホルモンの分泌量が過剰になったりする事で代謝内分泌疾患の症状が現れる病気です。
甲状腺ホルモンは、体にエネルギーの利用を促すホルモンであるため、過剰に分泌されることによって全身の働きも過剰になり、その結果、アドレナリンが過剰に出た時と似たような症状を引き起こします。
身体的症状としては、心臓の活動が活発になり頻脈・エネルギー消費の亢進による多食や体重の減少・瞼の筋肉の委縮による凝視や瞼筋の運動能力低下・多飲多尿・発汗・高血糖・めまい・動悸・不整脈・息切れ・性欲不振・悪心・嘔吐・下痢などがあり、治療をせずに長期間放置した場合、骨粗鬆症を誘発したり、重度の筋無力症の原因となることもあります。
また神経性の症状としては、舞踊運動・震顫まひ・うつ病・不安感・イライラなどの症状が現れます。
ネオ・メルカゾール5mgの有効成分・カルビマゾールは、体内に取り込まれた後にメチマゾールという物質に変換されます。チアマゾール(またはメチマゾール)抗甲状腺薬の一種で、甲状腺のペルオキシダーゼと言う酵素を阻害して、甲状腺ホルモンの生合成の多くの段階をブロックし抑制する事で甲状腺ホルモンの分泌を抑える働きを持っています。