発毛・育毛・脱毛系

◆男性型脱毛症(AGA)とは◆

男性型脱毛症(Androgenetic Alopecia=AGA)とは思春期以降から壮年期にかけて、額の生え際や頭のてっぺんから徐々に髪の毛が薄くなっていく男性特有の脱毛症です。
脱毛症の90%を占めると言われ、現在約1,260万人の男性がこの男性型脱毛症(AGA)で悩んでいるとされています。
主な発症原因としては、男性ホルモン、遺伝、ストレス、生活/食事習慣、皮脂の過剰分泌などが挙げられていますが、特に頭部の毛根で男性ホルモンのテストステロンから変換されたジヒドロテストステロン(DHT)に頭髪の成長期を短くする作用が認められており、この作用により成長不足の細く短い毛しか生えなくなることから、結果として薄毛、脱毛が引き起こされるとされています。また、ストレスによるホルモンや自律神経のバランスの乱れ、偏った食生活や喫煙、睡眠不足などの生活習慣の乱れなどによる血流の悪化によって毛根に十分な栄養が行き渡らなくなることによっても脱毛症が発症するといわれています。

◆男性型脱毛症(AGA)の治療薬

男性型脱毛症(AGA)の治療薬には、その原因とされている男性ホルモンの作用を阻害するもの、毛根に栄養を与える毛細血管の血流を改善して発毛・育毛を促進するもの、皮脂の過剰な分泌を抑えるものなどがあります。

男性ホルモンの作用を抑制する薬

直接毛母細胞へ働きかけ、発毛・育毛作用を高める薬

過剰な皮脂の分泌を抑制する薬

◆円形脱毛症とは◆

突然頭に円形の境目がはっきりとした脱毛斑ができ、次第に拡大していく症状です。
大抵の場合自然に治癒するとされていますが、中には頭髪や全身の毛が全て抜け落ちてしまう場合もあります。直接生死にはかかわらないものの、社会的に病気としての認知が低いため軽視されやすく、患者の多くが偏見やいじめに苦しんでいると言われています。
円形脱毛症の原因ははっきりとは解明されていませんが、自己免疫疾患、ストレス、遺伝、内分泌異常などが考えられています。今まではストレスがその主な原因であるとされていましたが、最近では免疫細胞の一つであるリンパ球が毛根を異物として排除、破壊することによる自己免疫との関連が大きいとされています。

円形脱毛症の症状
10円ハゲの印象が強い円形脱毛症ですが、実際には症状によって何種類かに分類されています。
※単発性円形脱毛症
最も多くみられる症状で、コイン(500円玉)大の大きさの脱毛が1カ所から数カ所できます。そのうち約60%が6ヵ月ほどで自然治癒すると言われています。

※多発性円形脱毛症
単発性円形脱毛症が頭のいろいろな場所に繰り返して現れます。
適切な治療がなされれば半年から2年で完治するとされていますが、進行してしまうと頭髪全てが抜け落ちる「多発融合型円形脱毛症」となり治療が困難になるとされています。

※全頭脱毛症・汎発性脱毛症
複数の脱毛個所がつながり、最終的に頭髪全てが抜け落ちてしまうのが全頭脱毛症、頭髪のみでなく、眉毛・まつ毛・ひげ・わき毛など全身の毛が抜けてしまうのが汎発性脱毛症です。これらは円形脱毛症の中で最も重症なものとなり、治りも悪く治療期間も長期に渡るものとされています。

◆円形脱毛症の治療薬

円形脱毛症の治療には薬物療法のほか、紫外線によるPUVA療法、ドライアイス療法、頭皮にかぶれを起こさせる局所免疫療法などがありますが、実際にはその原因と治療法が確立されていないために対処療法が中心となっています。

しかし、これらの治療が必ずしも効果的であることもない場合があるため、専門の皮膚科と相談して自分に適した療法を根気強く続けていくことが必要であるとされています。

円形脱毛症の治療薬