以下の場合、ロサルタン12.5mgを絶対に服用しないでください。
・ロサルタン12.5mgの成分に対し過敏症の既往歴のある人
・妊婦または妊娠している可能性のある人
・重篤な肝障害のある人
【慎重服用】
・両側性腎動脈狭窄のある人、または片腎で腎動脈狭窄のある人
・高カリウム血症の人
・重篤な腎機能障害のある人: 高カリウム血症が現れやすくなります。また腎機能の悪化が起こるおそれがあるので、血清クレアチニンが2.5ml/dl以上の場合には、服用量を減らすなど慎重に使用してください。
・肝機能障害またはその既往のある人: 外国において、健康成人と比較して軽・中等度のアルコール性肝硬変の人では、ロサルタンの消失速度が遅延し、ロサルタンおよびカルボン酸体の血漿中濃度がそれぞれ約5倍および約2倍に上昇することが報告されています。
・脳血管障害のある人: 過度の降圧が脳血流不全を惹起し、病態を悪化させるおそれがあります。
・体液量が減少している人(利尿降圧剤服用中、厳重な減塩療法中、血液透析中)
・高齢者
【重要な基本的注意】
・両側性腎動脈狭窄のある人、または片腎で腎動脈狭窄のある人においては、腎血流量の件症や糸球体ろ過圧の低下により急速に腎機能を悪化させるおそれがあるので、治療上やむを得ないと判断される場合を除き、使用は避けてください。
・高カリウム血症の人においては、高カリウム血症を増悪させるおそれがあるので、治療上やむを得ないと判断される場合を除き、使用は避けてください。また腎機能障害、コントロール不良の糖尿病などにより血清カリウム値が高くなりやすい人では、高カリウム血症が発現するおそれがあるので、血清カリウム値に注意してください。
・ロサルタン12.5mgの服用によって、一過性の血圧低下(ショック症状、意識消失、呼吸困難などを伴う)を起こすおそれがあるので、そのような場合には服用を中止し適切な処置を行なってください。またロサルタン12.5mgの服用中は定期的(服用開始時:2週間ごと、安定後:月1回程度)に血圧のモニタリングを実施してください。特に以下の人では服用は少量から開始し、増量する場合は状態を充分に観察しながら徐々に行なってください。
1.利尿降圧剤服用中の人
2.厳重な減塩療法中の人
3.血液透析中の人
・降圧作用に基づくめまい、ふらつきが現われることがあるので、高所作業、自動車の運転など危険を伴う機械を操作する際には注意してください。
・手術前24時間は服用しないことが望ましいとされています。
・ロサルタン12.5mgを含むアンジオテンシンII受容体拮抗薬服用中に、まれに肝炎などの重篤な肝障害が現われたとの報告があります。肝機能を実施するなど、観察を充分に行ない、異常が認められた場合には服用を中止するなど適切な処置を行なってください。
・2型糖尿病における糖尿病性腎症の人では貧血が現れやすいので、ロサルタン12.5mgの服用中は定期的(服用開始時:2週間ごと、安定後:月1回程度)に血液検査を実施するなど観察を充分に行ない、異常が認められた場合には貧血の原因を考慮し、適切な処置を行なってください。
・2型糖尿病における糖尿病性腎症の人では血清カリウム上昇および血清クレアチニン上昇が現れやすいので、ロサルタン12.5mgの服用中は定期的(服用開始時:2週間ごと、安定後:月1回程度)に血清カリウム値および血清クレアチニン値のモニタリングを実施し、観察を充分に行なってください。血清カリウム値のおよび血清クレアチニン値に異常が認められた場合には、適切な処置を行なってください。
【効能・効果に関連する使用上の注意】
・高血圧およびたんぱく尿を伴う2型糖尿病における糖尿病性腎症の場合、高血圧およびたんぱく尿(尿中アルブミン/クレアチニン比300mg/g以上)を合併しない人におけるロサルタン12.5mgの有効性および安全性は確認されていません。
【用法・用量に関連する使用上の注意】
・高血圧およびたんぱく尿を伴う2型糖尿病における糖尿病性腎症に対して、ロサルタン12.5mgを服用後、血清クレアチニン値が前回の検査値と比較して30%(あるいは1mg/dl)以上増加した場合、および糸球体ろ過値、1/血清クレアチニン値の勾配などで評価した腎機能障害の進展速度が加速された場合は、減量あるいは服用中止を考慮してください。
高齢者では一般に生理機能が低下しているので、状態に注意してください。
高齢者では一般に過度の降圧は好ましくないとされている(脳梗塞などが起こるおそれがあります)ので、低用量から服用を開始するなど状態を観察しながら慎重に服用してください。
高齢者での体内薬物動態試験で、ロサルタンおよびカルボン酸体の血漿中濃度が非高齢者に比べて高くなることが認められています(非高齢者に比較してロサルタンおよびカルボン酸体の血漿中濃度がそれぞれ約2倍および約1.3倍に上昇します)。
高齢者と非高齢者との間で降圧効果および副作用の発現に関する際は認められていません。
妊婦または妊娠している可能性のある人は服用しないでください。また服用中に妊娠が判明した場合には、ただちに服用を中止してください。(妊娠中期および末期にロサルタンカリウムを含むアンジオテンシンII受容体拮抗剤を服用した高血圧症の人で羊水過少症、胎児・新生児の死亡、新生児の低血圧、腎不全、多臓器不全、頭蓋の形成不全および羊水過少症によると推測される四肢の奇形、頭蓋顔面の奇形、肺の発育不全などが現われたとの報告があります。)
ロサルタン12.5mgの服用中は授乳を中止してください。
小児などに対する安全性は確立していません。