ルミガンは、有効成分バイマトプロスト(Bimatoprost)0.03%の外用剤(液体)です。
ルミガンは本来、緑内障治療薬として2001年に米国FDA(アメリカ食品医薬品局)に承認され、現在では40ヵ国以上で利用されている実績のある商品です。
その治療の過程で、副作用として、まつげが長くなることが確認されたため、ルミガンの発売元であるアラガン社(Allergan)が278人の患者を対象に4ヵ月間にわたって追加試験を行い、最終的に、被験者の78%に効果を確認しました。
そのルミガンの効果とは、まつげの長さが25%、密度が106%、色の濃さが18%アップするという驚くべきものでした。
そのため、アラガン社はまつげを伸ばすという美容目的で別名の商品(ルミガンと同成分)にアプリケーター(アイブラシ)を付けて、「ラティス/ラティース/ラティッセ」(Latisse)という商品名で、値段を高くした商品の発売を開始しました。
当初はその様な美容目的での販売方法を規制しようとしていたFDAも、ルミガンを処方薬として安全性を確認しすでに許可している事、さらに長い使用実績があり、重大な副作用が確認されていないことなどから、販売を差し止めることも出来ず、最終的には美容目的での販売を許可する事になりました。
下記のリンクでは、アメリカのニュースでこのルミガンが取り上げられた時の様子を見ることができます。
YouTube (abc13 EYEWITNESS NEWS)
出演している女医は緑内障患者にルミガンを処方したところ、まつげが伸びる副作用に気づき、自分でも試してみたところ、「実際に伸びた!」と言っています。
また、男性の患者はまつげが伸びすぎて、めがねに当たるようになってしまい、困っています。さらに女性の患者は、娘を出産してから頭髪が薄くなっていたので、まつげに効くのなら頭にもと付けてみたところ、頭髪も伸びてきたと証言しています。
女医は、「この薬のすばらしいところは、これが薬だということです。そしてこの薬には、全身的な副作用(まつげが伸びるなど直接触れる部分以外の副作用)がありません!」と語っています。
ニュースの最後の部分では、点眼した場合(目薬のように目に注した場合)、虹彩(目の中心の特に黒い部分の周り)の色が濃くなる副作用があるが、これは点眼を止めても元には戻らない作用だと説明しています。ただし、まつげの育毛のために使う場合は点眼するわけではありませんし、多くの日本人の虹彩は元から黒いため、あまり気にする必要は無いでしょう。
ただし、ある女性は失敗して頬(ほほ)に一滴落としたらそこから毛が生えてきたとも言っていますので、ほかの部分に付いた場合にはすぐにふき取るよう気をつけてください。
下記のリンクではルミガンの発売元であるアラガン社が、美容目的で発売している同成分の商品「ラティス/ラティース/ラティッセ」(Latisse)の公式WEBサイトです。英語ですが、ビフォア・アフター(使用前・使用後)の写真をたくさん見ることができます。
「ラティス/ラティース/ラティッセ」(Latisse)の公式WEBサイト
ルミガンの使用を止めた場合、数週間から1ヵ月程度で元の状態に戻ります。