以下の場合、リピトール80mgを絶対に服用しないでください。
・リピトール80mgの成分に対し過敏症の既往歴のある人
・肝代謝能が低下していると考えられる以下のような人:
急性肝炎、慢性肝炎の急性増悪、肝硬変、肝がん、黄だん: 肝硬変の人において、リピトール80mgの血漿中HMG-CoA還元酵素阻害活性体濃度が健康成人に比べて上昇した(AUCで4.4-9.8倍)臨床試験成績があります。従って、これらの人ではリピトール80mgの血漿中濃度が上昇し、副作用の発現頻度が増加するおそれがあります。またリピトール80mgは主に肝臓において作用し代謝されるので、肝障害を悪化させるおそれがあります。
・妊婦または妊娠している可能性のある人および授乳中の人
・テラプレビルを使用中の人
以下の場合は使用しないことを原則としますが、特に必要とする場合には慎重に使用してください。
・腎機能に関する臨床検査値に異常が認められる人に、リピトール80mgとフィブラート系薬剤を併用する場合には、治療上やむを得ないと判断される場合にのみ併用してください: 横紋筋が現れやすいとの報告があります。
【慎重服用】
・肝障害またはその既往歴のある人、アルコール中毒の人: アトルバスタチンは主に肝臓において作用し代謝されるので、肝障害を悪化させるおそれがあります。またアルコール中毒の人は、横紋筋融解症が現れやすいとの報告があります。
・腎障害またはその既往歴のある人: 横紋筋融解症の報告例の多くが腎機能障害を有する人であり、また横紋筋融解症に伴って急激な腎機能の悪化が認められています。
・フィブラート系薬剤(ベザフィブラートなど)、免疫抑制剤(シクロスポリンなど)、ニコチン酸製剤(ニセリトロールなど)、アゾール系抗真菌薬(イトラコナゾールなど)、エリスロマイシンを使用中の人: 一般にHMG-CoA還元酵素阻害剤との相互作用により横紋筋融解症が現れやすいとの報告があります。
・糖尿病の人: 糖尿病を悪化させることがあります。
・甲状腺機能低下症の人、遺伝性の筋疾患(筋ジストロフィーなど)またはその家族歴のある人、薬剤性の筋障害の既往歴のある人: 横紋筋融解症が現れやすいとの報告があります。
・高齢者
【重要な基本的注意】
・あらかじめ高コレステロール血症治療の基本である食事療法を行ない、さらに運動療法や高血圧、喫煙などの虚血性心疾患のリスクファクターの軽減なども充分考慮してください。
・使用中は血中脂質値を定期的に検査し、治療に対する反応が認められない場合には使用を中止してください。
・劇症肝炎などの肝炎が現れることがあるので、悪心、嘔吐、倦怠感などの症状が現れた場合には使用を中止し、医師などに連絡するようにしてください。使用中は使用開始または増量時から12週までの間に1回以上、それ以降は定期的(半年に1回など)に肝機能検査を行なってください。
【効能・効果に関連する使用上の注意】
・使用の前に充分な検査を実施し、高コレステロール血症、家族性高コレステロール血症であることを確認した上で、リピトール80mgの適用を考慮してください。
・家族性高コレステロール血症ホモ接合体については、LDL-アフェレーシスなどの非薬物療法の補助として、あるいはそれらの治療法が実施不能な場合にリピトール80mgの適用を考慮してください。
一般に高齢者では生理機能が低下しており、アトルバスタチンのCmax、AUCは高齢者で増加することがあるほか、横紋筋融解症が現れやすいとの報告があるため、高齢者では副作用が発現した場合には使用を中止するなど、適切な処置を行なってください。
妊婦または妊娠している可能性のある人は使用しないでください。
授乳中の人は使用しないでください。
低出生体重児、新生児、乳児、幼児または小児に対する安全性は確立していません。