以下の場合、リスペリドン1mgを絶対に服用しないでください。
・昏睡状態の人: 昏睡状態を悪化させるおそれがあります。
・バルビツール酸誘導体などの中枢神経抑制剤の強い影響下にある人: 中枢神経抑制作用が増強されることがあります。
・アドレナリンを服用中の人
・リスペリドン1mgの成分に対し過敏症の既往歴のある人
【慎重服用】
・心・血管系疾患、低血圧またはそれらの疑いのある人: 一過性の血圧降下が現れることがあります。
・不整脈の既往歴のある人、先天性QT延長症候群の人またはQT延長を起こすことが知られている薬剤を服用中の人: リスペリドン1mgの服用によりQTが延長する可能性があります。
・パーキンソン病またはレビー小体型認知症のある人: 悪性症候群が起こりやすくなります。また錐体外路症状の悪化に加えて、錯乱、意識レベルの低下、転倒を伴う体位不安定などの症状が発現するおそれがあります。
・てんかんなどのけいれん性疾患、またはこれらの既往歴のある人: けいれん閾値を低下させるおそれがあります。
・自殺企図の既往および自殺念慮のある人: 症状を悪化させるおそれがあります。
・肝障害のある人: 肝障害を悪化させるおそれがあります。
・腎障害のある人: リスペリドンの半減期の延長およびAUCが増大することがあります。
・糖尿病またはその既往歴のある人、あるいは糖尿病の家族歴、高血糖、肥満などの糖尿病の危険因子を有する人: 血糖値が上昇することがあります。
・高齢者
・小児
・薬物過敏症の人
・脱水・栄養不良状態などを伴う身体的疲弊のある人: 悪性症候群が起こりやすいとされています。
【重要な基本的注意】
・治療初期にα交感神経遮断作用に基づく起立性低血圧が現れることがあるので、少量~序所に増量し、低血圧が現れた場合は減量など、適切な処置を行なってください。
・眠気、注意力・集中力・反射運動能力などの低下が起こることがあるので、リスペリドン1mgを服用中は自動車の運転など危険を伴う機械の操作に従事しないよう注意してください。
・興奮、誇大性、敵意などの陽性症状を悪化させる可能性があるので観察を充分に行ない、悪化がみられた場合にはほかの治療法に切り替えるなど適切な処置を行なってください。
・リスペリドン1mgの服用により、高血糖や糖尿病の悪化が現れ、糖尿病性ケトアシドーシス、糖尿病性昏睡に至ることがあるので、リスペリドン1mgの服用中は、口渇、多飲、多尿、頻尿などの症状の発現に注意するとともに、特に糖尿病またはその既往歴あるいはその危険因子を有する人については、血糖値の測定などの観察を充分に行なってください。
・低血糖が現れることがあるので、リスペリドン1mgの服用中は脱力感、倦怠感、冷汗、ふるえ、傾眠、意識障害などの低血糖症状に注意するとともに、血糖値の測定などの観察を充分に行なってください。
・リスペリドン1mg
の服用に際し、あらかじめ副作用が発現することを充分に理解し、高血糖症状(口渇、多飲、多尿、頻尿など)、低血糖症状(脱力感、倦怠感、冷汗、ふるえ、傾眠、意識障害など)に注意し、このような症状が現れた場合には直ちに服用を中断し、医師の診断を受けてください。
・抗精神病薬において、肺塞栓症、静脈血栓症などの血栓塞栓症が報告されているので、不動状態、長期臥床、肥満、脱水状態などの危険因子を有する人が服用する場合には注意してください。
【その他の注意】
・リスペリドンによる治療中、原因不明の突然死が報告されています。
・外国で実施された認知症に関連した精神病症状を有する高齢者を対象とした臨床試験において、リスペリドンを含む非定型抗精神病薬服用群は、そうでない群と比較して死亡率が1.6-1.7倍高かったとの報告があります。また外国での疫学調査において、定型抗精神病薬も非定型抗精神病薬と同様に死亡率の上昇に関与するとの報告があります。
高齢者では錐体外路症状などの副作用が現れやすく、また腎機能障害を有する人では最高血漿中濃度が上昇し、半減期が延長することがあるので、少量から服用するなど、状態を観察しながら慎重に服用してください。
妊婦または妊娠している可能性のある人は、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ使用してください。妊娠中の服用に関する安全性は確立していませんが、妊娠後期に抗精神病薬を服用した場合、新生児に哺乳障害、傾眠、呼吸障害、ふるえ、筋緊張低下、易刺激性などの離脱症状や錐体外路症状が現れたとの報告があります。
授乳中の人が服用する場合は、授乳を中止してください。
低出生体重児、新生児、乳児、幼児または小児に対する安全性は確立していません。