ユークロマ・エス・ジーは、シミ、肝斑、ソバカス、老人性色素斑をはじめ、メラニン色素の沈着を徐々に白くするためのクリームです。日焼け止め成分が配合されているため、日中外にいる機会の多い人に特に最適です。
紫外線(UV)は波長が短く、エネルギーの高い太陽光線です。殺菌消毒、ビタミンD合成など、主に化学的な作用を特徴としているほか、血行や新陳代謝の促進、皮膚抵抗力の促進などの働きもします。地球に到達している紫外線はUV-AおよびUV-Bで、このうちUV-Aは皮膚に色素を沈着させて黒くするサンタンを引き起こします。紫外線の中では波長が長いために肌の奥深くまで到達し、コラーゲンを変性させてシワの原因になるなど、時間をかけてさまざまな影響を肌に与えます。また雲やガラスを通り抜けやすい性質を持ち、曇りの日や室内でもその影響を受けることがあります。一方UV-Bは、波長が短いことから地上に到達する量はごく少量ですが、エネルギーが強いために皮膚表面の細胞を傷つけ、炎症を起こすなど、肌が赤くなる日焼けであるサンバーンの主な原因となります。
この紫外線に当たると、体内ではメラニンという色素が生成されます。紫外線を吸収、散乱する機能を持ち、強い紫外線に当たったときの皮膚の炎症を防いだり、正常な細胞を紫外線から守るように働き、表皮の最下層にある基底層に沈着するという特徴があります。新陳代謝が活発なうちは皮膚の生まれ変わり作用であるターンオーバーにより、28日周期でメラニン色素を含んだ皮膚も垢となってはがれますが、加齢やストレスなどで周期が乱れ始めた皮膚は次第に角質層が厚くなって肌が乾燥し、沈着したメラニン色素を外に押し出せなくなると、その結果としてシミやシワができるようになります。
シミのうち雀卵斑(ソバカス)は遺伝的素因によって、また老人性色素斑は加齢により現れます。頬骨や目じりの下をはじめ、額、口の周囲あたりに左右対称に出現する肝斑は、妊娠や経口避妊薬が発症を促進して症状を悪化させることから、女性ホルモンとの関係性が示唆されているほか、過度なマッサージなどの物理的な刺激、ストレスによるホルモンバランスのくずれなどもその発生に関係していると考えられています。
ユークロマ・エス・ジーは、シミやそばかす、くすみ、シワを薄くするクリームです。有効成分のハイドロキノンは、イチゴ類、麦芽、コーヒー、紅茶など天然にも存在する成分で、写真の現像、酸化防止剤原料、農薬原料などに還元剤として工業用途にも使用されています。しかし、その強力な漂白作用が発見されてからは、安全性などを確認した上で、美白剤として美容分野でも用いられています。
メラニンはチロシナーゼ酵素の働きで生成されますが、ハイドロキノンはこの酵素を抑制することでシミの原因であるメラニン色素の合成を阻止します。その効果は、同じく美白効果を持つコウジ酸やアルブチンの数十倍から100倍とも言われ、またハイドロキノンはメラニン色素をつくる細胞であるメラノサイトの数を減少させる作用も併せ持つことから、予防目的だけでなく、既に生じているシミやシワに対しても効果を発揮します。さらにユークロマ・エス・ジーはハイドロキノンに加え、紫外線を吸収するメトキシけい皮酸オクチルおよびオキシベンゾンの2種類の日焼け止め成分を配合しており、より高い美白効果を期待することができます。
なおハイドロキノンの漂白作用は強く、濃度が高ければそれだけ早く効果が出現する反面で、白斑、炎症発現などのリスクが上昇するとも言われています。一般に日本人の肌では5%までであれば心配はないとされていますが、普通肌や色素が過剰な人では低濃度のハイドロキノンを使用することが推奨されています。ただし6ヵ月以上は継続して使用しないようにしてください。