ムベラ15mgは、炎症による腫れや痛みを和らげる薬で、関節リウマチによる関節の痛みや、頚肩腕痛、腰痛をはじめ、外科や歯科の鎮痛・消炎などにも使用されています。
関節リウマチは本来自己を守るために備わっている免疫機能が何らかの異常によって自己自身を攻撃してしまう自己免疫疾患で30代から50代の女性に多い疾患です。
原因としては免疫異常とウイルス感染が指摘されていますが、詳細についてはいまだ解明されていません。
主な症状は微熱、倦怠感、食欲不振などを伴った関節炎ですが、この症状は関節を構成している髄膜の炎症による関節の痛みや腫れとなります。
進行性のある膠原病であるため病気が進行すると全身の関節炎へと広がり、さらには関節の変形に加えて胸膜炎、心膜症、肺線維症、末梢神経炎、シェーングレーン症候群などの合併症を併発する恐れがあります。
腰痛とは文字の通り腰の痛みのことですが、その原因や症状は実に様々です。
主な原因としてはとしては、筋肉の疲労、内臓疾患、骨のゆがみなどが挙げられ、その症状としても所作を行う際に激痛を感じるぎっくり腰、下肢にしびれ、疼痛、冷感を感じる腰部脊柱管狭窄症、脊柱の老化性変化によって動き始めや朝起きぬけに痛みを強く感じる変形成腰錐症、女性に発症することが多く、がんこな腰痛の原因となる脊錐分離症(脊錐すべり症)、20-30代に多くみられる腰から下肢の後ろ側に沿って痛み生じる腰錐間板ヘルニアなどがあります。
頚肩腕痛とは頚肩腕症症候群、或いは頚肩腕障害とも呼ばれる書状で、頸部、肩、上腕、前腕、手、指の一部、又は全ての部位における筋のこり、痛み、しびれなどで、腰痛や膝痛などと並び良くみられる疾患の一つです。
キーパンチャー(パソコン業務など)に多発する傾向があり、手や手指の反復性動作が原因の一つとされています。
上記のような炎症に伴う痛みは、組織の損傷による内在性発痛物質の一つであるプロスタグランジンの遊離と、それによる痛覚受容器の感受性の増大によって認識されるとされています。
このプロスタグランジンは体内の不飽和脂肪酸であるアラキドン酸がシクロオキシゲナーゼ(COX)と呼ばれる酵素によって変換されることによって産生されます。
ムベラ15mgの有効成分であるメロキシカムはNSAIDsと呼ばれる非ステロイド性抗炎症薬で、その作用機序は他のNSAIDsと同様、プロスタグランジンを産生する、シクロオキシゲナーゼ活性を阻害し、プロスタグランジンの合成を抑制によるものと考えられています。