プロスカー5mgは有効成分・フィナステリドを5mg含有した良性前立腺肥大症治療薬です。
前立腺肥大症とは男性独自の器官である前立腺が肥大し尿道や膀胱を圧迫することによる残尿感、頻尿、尿意切迫感、尿線途絶、尿性低下、副圧排尿、夜間頻尿といった排尿障害を生じることです。
発症率は50代くらいから徐々に増加し、60代では50%以上、80代では90%の男性に認められる疾患です。
前立腺そのものが未知の臓器とされているため、前立腺肥大症についての原因もはっきりとはわかっていません。
しかし一説では男性ホルモンであるテストステロンがその発症に大きくかかわっているとされています。
テストステロンは男性器の形成と発達、及びいわゆる男らしさを発達させる二次性徴において欠かせない役割を果たしているホルモンですが、同時に前立腺の活動にも大きく影響を与えていると考えられています。
前立腺肥大症は、前立腺細胞内に存在する5αリダクターゼという酵素によってテストステロンから変換される強力なDHT(ジヒドロテストステロン)が、前立腺の細胞の異常増殖を誘発することによって発症すると考えられています。
プロスカー5mgの有効成分のフィナステリドは、5αリダクターゼ阻害薬に属し、テストステロンをDHT(ジヒドロテストステロン)に変換させる5αリダクターゼト呼ばれる酵素にくっついて、その働きを阻害します。
この作用によって前立腺細胞内におけるDHT(ジヒドロテストステロン)の産生が抑制されることとなり、結果として肥大した前立腺を縮小する作用を発揮すると考えられています。
そのほかにも、プロスカー5mgの有効成分であるフィナステリドは少ない容量での使用において、AGAにおいて進行の防止・毛髪の成長が確認されました。こうした経緯を受け、現在フィナステリドはAGA治療薬としても許認可を受けています。
日本の臨床試験においてフィナステリドは、3年間という長期投与試験を行った結果、服用者の98%でAGAの進行が認められなかったというデータが出ています。この「進行が認められなかった」というのは最低ラインの効果で、それ以上の効果、つまり毛髪の成長が見られた人も沢山いるわけです。最低でも、脱毛症でこれ以上毛が抜けることは防げるという効果が、データで立証されています。
男性型脱毛症の原因として考えられるのがDHT(ジヒドロテストステロン)の毛根、毛母細胞に対する作用であるとされていることから、フィナステリドのDHT(ジヒドロテストステロン)産生を抑制効果がAGAにも効果的であるとされています。
なお、プロスカー5mgは男性型脱毛症以外の脱毛症(例:円形脱毛症など)。には、効果が確認されていません。