ブスピロン10は非ベンゾジアゼピン系の抗不安薬で、全般性不安障害の治療薬にもちいられています。
全般性不安障害とは、特別な理由のない不安が継続的に続き、様々な活動や出来事に生じた過剰な不安や心配をうまくコントロールできなくなる精神疾患です。
心配事や不安の為、落ち着きが無くなったり、疲れやすく集中できずイライラするなどの他、筋肉が強張ったり、よく眠れないと言う様な症状が現れます。
通常、その様な状態が、6か月以上継続した場合全般性不安障害の可能性があると考えられています。
心配事の内容は、仕事上の責任・金銭・健康・安全・日常生活の問題(家事や車の運転)など、多岐に渡りますが非常に一般的な問題で、患者により不安の対象がその時々で変化する事もあります。
ブスピロン10はセロトニン5-HT1A受容体部分作動薬とされ、その抗不安作用はセロトニン5-HT1A受容体の継続的な活性化によるセロトニンの放出の抑制解除と、そのことによる高セロトニン濃度の維持によってもたらされるとされています。
同時に脳内のドパミンやノルアドレナリンといった気分を明るくする神経伝達物質の作用を増強することによっても不安や心配を軽減させると考えられています。