フィナックス1mgを含む有効成分・フィナステリド(またはフィナステライド)の薬剤は、1992年に前立腺肥大の治療薬(商品名:プロスカー)として認可された薬ですが、研究によって1mg用量で服用した場合、男性型脱毛症において毛髪成長がみられることが明らかになったことから、1997年に男性型脱毛症の治療薬としても認可されました。
世界で唯一の経口・育毛薬として約60カ国以上の国で使用実績があり、安全性が高く、比較的副作用も少ないとされています。
日本では2005年に厚生労働省の承認を得ていますが、自由診療扱いとなり保険が適用されません。
男性型脱毛症のひとつの原因として特定されているジヒドロテストステロンは、皮脂腺を刺激する働きがあり、過剰に皮脂を分泌する作用があります。
分泌された皮脂は、頭髪の毛穴の中にある古い角質と混ざり合うことによって、角栓様物質という大きな塊に変化して毛穴を塞ぎ、育毛を阻害する上に、脱毛を促進するうえ、頭髪を生成する毛根や毛乳頭といった部位に作用し、生えてくる髪の毛を短かく、柔らかくいものとするため、結果として薄毛や軟毛を引き起こすともされています。
フィナックス1mgの有効成分・フィナステリド(またはフィナステライド)は、5α-還元酵素Ⅱ型阻害薬と呼ばれ、男性ホルモンのテストステロンをジヒドロテストステロンに変える作用を持つ5α-還元酵素Ⅱ型の働きを阻害することによって、ジヒドロテストステロンを減少させる作用があります。 これにより発毛の成長期が長くなり、細く短い毛髪から長く太い硬毛に変化させ、男性型脱毛の進行を阻止します。
フィナックス1mgと同様に有効成分をフィナステリド(またはフィナステライド)とする商品には、プロペシア(メルク社)、プロペシア(万有製薬)があり、その他にもフィンペシア、 フィンカー、フィスタイド、プロスカー、プロスミン、フィナストなどが販売されています。
また、フィナックスの有効成分・フィナステリド(またはフィナステライド)と有効成分・ミノキシジルの外用溶液を併用すると、更に高い効果が得られるとされ、特に30~40代の若年層においての使用が有効と言われています。