ノルバスク5mgはカルシウム拮抗剤に分類される、高血圧や狭心症の治療薬です。
高血圧とは、心臓が血液を全身に送り出す際の圧力が基準よりも高い状態のことを言います。頭痛、めまい、肩こり、むくみ、動悸などの症状が起こりますが、これらの症状は高血圧以外でも発生するため、高血圧は発見しにくい病気のひとつでもあります。また高血圧は動脈硬化と深く結びついており、放っておくと心臓の筋肉に酸素と栄養を送り届ける冠動脈に異常が起こり、心筋に充分な血液(酸素)が行き渡らなくなる狭心症をはじめ、心肥大、心不全、心筋梗塞、くも膜下出血といった症状を招く原因にもなりかねません。
高血圧の原因のひとつにカルシウムイオンが挙げられます。カルシウムイオンには筋肉の収縮をコントロールする作用があり、このカルシウムイオンが血管壁にある平滑筋細胞に入り込むと、カルシウムチャンネルの作用により血管が収縮し、血圧が上がります。
ノルバスク5mgはこの働きを阻害することで血管を拡張し、血圧を下げる働きをするカルシウム拮抗剤です。
ノルバスク5mgの有効成分であるアムロジピンベシル酸塩を含むカルシウム拮抗剤は、安全性が高い上に効き目がよいとされており、高血圧や狭心症の治療に第一選択されることが多いようです。また血糖、尿酸、脂質などに悪い影響を与えないため、糖尿病や高血圧症、腎機能に障害のある人でも使用できるだけでなく、幅広い年齢層に対しても有効であるため、合併症を持つ高齢者にも多く処方されています。
カルシウム拮抗剤は比較的長い歴史を持っていますが、この薬が出た当初は急激な降圧による自律神経系などへの刺激作用を含めた副作用の問題がありました。その後は、降圧作用を遅らせる、血中濃度の半減期の延長などの改良を経て、現在では第3世代カルシウム拮抗剤に至っています。
ノルバスク5mgに含まれるアムロジピンベシル酸塩はこの第3世代に属するカルシウム拮抗剤で、さらなる血中濃度半減期の延長とゆるやかな降圧を実現しているのが特長です。