ナーブス-Gはメチルコバラミンとガバペンチンの2種類の成分を配合した、糖尿病性神経障害、薬物性神経障害、エントラップメント神経障害、肋間神経痛などの末梢神経障害および成人における帯状疱疹後神経痛の治療薬です。
末梢神経は、脳と脊髄の中枢神経系を除いた残りの神経のことを指し、痛みを感じる知覚神経、筋肉を動かす運動神経、内臓の動きや体温調節に関わる自律神経の3つで成り立っています。
この末梢神経に何らかの障害が発生し、四肢末端のしびれや冷感、筋力低下、感覚低下などの症状が発現する疾患を末梢神経障害と言い、2012年までには、世界の主要7ヵ国における患者が150万に達するとも推測されているほど深刻な病気です。
その原因は実に多種多彩で、外傷、糖尿病や甲状腺疾患などの病気、アルコール、薬物や毒物などが挙げられ、またどの神経が、どの程度障害を受けるかで、その症状も神経障害、運動障害、自律神経障害などの形で出現します。
例えば神経が障害を受けた場合、普段の何気ない行動でも何かに刺されるような刺激を感じたり、挟まれるような痛みを感じることがあります。
また感覚が鈍ることもあるため、熱いものを熱いと感じられなくなり、やけどをすることもあります。
一方、運動神経が障害を受けると、体を動かすことが困難になってきます。
歩行が難しくなり、手足を動かしたり、身体のバランスを取ることも容易にいかなくなるため、転倒したり、怪我をすることも多くなってきます。
身体的だけではなく、筋肉がけいれんを起こしたり、手足の筋肉が喪失することもあります。
そして障害が自律神経に及んだ場合は、性機能の異常、下痢、便秘、異常な発汗などの症状が現われてきます。
末梢神経障害では、これらの症状が単独で現われる場合もあれば、いくつかの症状が同時に現われることもあります。
これらの症状改善に効果を発揮するのが、ナーブス-Gの有効成分であるメチルコバラミンとガバペンチンです。
メチルコバラミンはビタミン12の活性補酵素のひとつで、体内に吸収されるとビタミン12として末梢神経に直接作用します。
ビタミン12は水溶性ビタミンの1種で、葉酸と協力して赤血球中のヘモグロビンを合成し、さらに神経の伝達を正常にし、傷ついた神経細胞の修復作用も持つため、末梢神経障害の症状改善に大きな役割を果たします。
またガバペンチンは、主にけいれんやてんかんの治療に使われている薬ですが、神経の過剰な興奮を鎮める作用も持っています。
痛覚経路全体において神経伝達を妨げる効果もあり痛みを軽減する働きを持つために糖尿病性ニューロパチー、複合性局所疼痛症候群、片頭痛、脊髄損傷、糖尿病性神経障害、薬物性神経障害、エントラップメント神経障害、肋間神経痛など神経因性疼痛に対しても優れた効果を示すことが証明されています。
さらに薬物代謝酵素の誘導や阻害作用を示さず、ほかの薬と併用しても薬物相互作用を起こしにくいとも言われています。
ナーブス-Gはこの2つの成分により、神経を正常な状態に戻し、また痛みを抑えることによって末梢神経障害の各症状に対して改善効果を現わします。
そのほか、ガバペンチンは帯状疱疹後神経痛にも有効的な成果を現わすことが臨床試験で報告されているため、ナーブス-Gは帯状疱疹後神経痛にも使用されます。