以下の場合は、ドルゾックス点眼薬を絶対に使用しないでください。
・有効成分のドルゾミドを始めとした、ドルゾックス点眼薬に過敏症反応のある人
【警告】
ドルゾミドはスルホンアミド剤(サルファ薬)であるため、局所的に投与された場合でも全身に分布します。そのため、点眼という局所的な使用であっても、内服のスルホンアミド剤(サルファ薬)を使用した時と同様な全身性の副作用が生じる場合があるとされています。
極稀に、スティーブン・ジョンソン症候群、中毒性表皮懐死症、劇症肝懐死、無顆粒球症、再生不良性貧血、そしてほかの血液疾患といった致命的な症状が報告されています。また、使用方法に関わらず、スルホンアミド剤(サルファ剤)への感作が繰り返されることがあります。ドルゾックス点眼薬使用中に深刻な過敏症反応が引き起こされた場合には、ただちに使用を中断してください。
【重要な基本的注意】
・急性閉塞隅角緑内障には眼圧降下させる要因に加え、医師による治療が必要とされています。急性閉塞隅角緑内障におけるドルゾックス点眼薬の効果効能、および安全性は確認されていません。
・重篤な腎機能の低下(クレアチニンクリアランス<30mL/分)の人におけるドルゾックス点眼薬の安全性は確認されていませんが、ドルゾックス点眼薬成分、およびその代謝物は腎排泄されるため、重度の腎障害の認められる人のドルゾックス点眼薬の使用は適切ではないとされています。
・肝機能障害のある人におけるドルゾックス点眼薬の安全性は確認されていないため、肝機能障害の認められる人への使用は注意が必要とされています。
・塩酸ドルゾミドを成分とする点眼薬の定期的な使用による、結膜炎やまぶたの過敏症反応などが報告されています。これらの症状や、ほかの過敏症反応は点眼薬の使用を中断することによって改善が認められています。塩酸ドルゾミドを成分とする点眼薬の使用によりこれらの症状が認められた場合は、使用を中断し、医師の診察を受けてください。
・経口の炭酸脱水酵素阻害剤と塩酸ドルゾミドを成分とする点眼薬との併用によって、全身性の炭酸脱水酵素阻害作用が発現する危険性があるため、これら2剤の併用は推奨されていません。
・点眼剤の使用による細菌性角膜炎の発症が報告されています。そのほとんどが、併発している角膜の病気への点眼の際や、不注意による不衛生な表面との接触による点眼用液の汚染によるものであるとされています。
・線維柱帯切除術後の塩酸ドルゾミドなどを用いた水性抑制療法による脈絡膜剥離が報告されています。
・角膜浮腫を発生するリスクが増加する可能性があるため、低内皮細胞数の人へのドルゾックス点眼液の使用には注意が必要です。
【その他の注意】
通常ではみられないような深刻な症状や、過敏症反応がみられた場合には、ドルゾックス点眼薬の使用を中断してください。
点眼液の容器の先が、目やほかの物体に接触しないよう注意してください。接触することによって薬液が微生物によって汚染され、深刻な目の障害や、それに起因する視力喪失などが引き起こされる可能性があります。
目の手術や、ほかの目の疾患(外傷や感染症など)を患っている場合には、継続使用に関して専門医に相談してください。
2種類以上の点眼剤を同時に使用する場合には、最低でも10分間の間隔をおいて点眼するようにしてください。
ドルゾックス点眼液には、防腐剤として塩酸ベンザルコニウムが含まれています。塩酸ベンザルコニウムはソフトコンタクトレンズに吸収される可能性があるため、点眼時にはコンタクトレンズを外し、点眼後15分が経過してから装着するようにしてください。
点眼後、一時的な視野のぼやけが起こることがあります。点眼により視力に影響が出た場合には、車の運転や機械の操作などは避け、視野が明瞭になってから従事するようにしてください。
妊娠中の女性における安全性は確立されていません。妊娠中のドルゾックス点眼液の使用は、薬効が母体や胎児における危険性を上回ると医師によって判断された場合のみ使用してください。
塩酸ドルゾミドが母乳中に排出されるかどうかは不明ですが、母乳による新生児や乳幼児への悪影響を避けるためにも、ミルクへ切り替えるか、薬を中断することが好ましいとされています。
ドルゾックス点眼液の小児における安全性は確立されていません。
処方されたとおりの用途でのみ使用し、他人と共用することはしないでください。
ほかの疾患で医療機関似かかる場合には、医師や薬剤師にドルゾックス点眼液の使用を報告してください。
子供の手の届かない涼しいところで保管してください。
使用期限を超過しているものや、外装に損傷の見られるものの使用はしないでください。