【重要な注意事項】
デプザック-20においては、自殺企図・自殺が副作用として報告されていますが、その因果関係は定かではなく、当局も注意喚起・警告・慎重投与に留めるに至っています。
元来うつ病患者には高い確率で自殺願望が見られますが、それを増幅させる作用があるかどうかは、解明に至っていません(臨床試験上「自殺者が1人いる」というだけでは、明確な副作用として記載することはできません)。
しかし、うつ病の治療において慎重な観察・薬物投与は必要不可欠であるため、自己判断をせず、必ず医師の診断を受けた上で使用することが、うつ病の治療には大切です。
子供や青年におけるデプザック-20の使用は、中度から重度のうつ症状に対してのみ承認されています。
子供や青年においては抗うつ剤による自殺願望や自殺行為が発現しやすいため、容態を観察しながら注意深く使用してください。
子供や青年における使用において身体的、性的、精神的成長における影響においては限られた研究しかなされていないため、デプザック-20を使用する前はその危険性について医師に十分な説明を受け、尚容態を観察しながら注意深く使用してください。
以下に該当する人においてはデプザック-20の使用は禁忌とされています。
・塩酸フルオキセチンを始めとしたデプザック-20の成分に過敏症である人
・MAO阻害薬(モノアミン酸化酵素阻害薬)の服用から14日間以内である人
・重篤な肝機能障害重度の腎不全患者
以下に該当する人におけるデプザック-20の使用は慎重に行うべきとされています。
・高齢者
・小児及び未成年者
・自殺行為や自殺希慮のある人
・躁病、軽躁病態、双極性障害を既往歴のある人
・電気ショック療法を受けている人
・精神安定剤を使用している人
・肝機能が低下している人
・心臓病のある人
・糖尿病のある人
・てんかんの人
・てんかん発作を起こしたことのある人
・抗凝血性の薬を使用している人
デプザック-20は、副作用が弱く、軽度のうつ病患者にも使用することができます。しかし、誰にでも使用できるということが、誰にでも効果があるわけではありません。臨床試験においては、3割の人に期待される効果が発現しなかったという報告もあります。これは患者の症状・体質などによる相性の問題がかかわってきます。
デプザック-20の使用においては、効果の有無を慎重に観察し、医師との相談において使用の継続・中止などを決定して下さい。
デプザック-20の使用によって運転や機械の操作などに影響が出ることがあるため、運転や機械の操作は薬による影響がないと確認されない限り行なわないで下さい。
デプザック-20を使用中のアルコールの摂取は控えてください。
デプザック-20のようなSSRIの使用によって、じっと座っていたり立っていたりすることができなくなる場合があります。 このような症状が発現した場合には医師に相談してください。
抗うつ剤は血液中のナトリウムの量を減少させる場合があります。
このことによりめまい、混乱、筋肉、筋けいれん、けいれんなどが引き起こされる場合があり、特に高齢者においてこのような症状の発言が認められています。
これらの症状が発現した場合は医師に相談し、血中のナトリウム量を定期的に計測する必要があります。
デプザック-20の使用を急に中断した場合、頭痛、吐き気、しびれ、めまい、不安などの症状が現れる場合があります。 退薬症状は一時的なものであり、依存的なものではありません。 特に塩酸フルオキセチンは使用停止後も数週間は血中に留まり少しずつ減少していくため、このような退薬症状が現れることはまれであるとされています。 しかしデプザック-20の使用を停止する場合は必ず医師の指示に従って中断するようにしてください。
デプザック-20の使用中に発作やてんかんを経験した場合にはただちに医師に相談してください。
妊娠中の女性がデプザック-20を使用することは可能ですが、その際は医師の指示にに厳密に従って使用するようにしてください。
デプザック-20の有効成分である塩酸フルオキセチンは母乳中に排出されるため、授乳中の女性における使用は極力避け、やむをえない場合は医師に相談するようにしてください。