抗うつ剤の服用で、24歳以下の人で自殺念慮、自殺企図のリスクが増加するとの報告があります。服用については危険と利益を考慮してください。
- うつ症状のある人は希死念慮があり、自殺企図のおそれがありますので、服用開始早期ならびに投与量を変更する際には状況を注意深く観察してください。
- 不安、焦燥、興奮、パニック発作、不眠、易刺激性、敵意、攻撃性、衝動性、アカシジア/精神運動不穏、軽躁、そう病などが現れることが報告されています。
また因果関係は明らかではありませんが、これらの症状・行動を来たした症例において基礎疾患の悪化または自殺念慮、自殺企図、他害行為が報告されています。
状態を充分観察するとともに、これらの症状の増悪が観察された場合は服用量を増量しないで、徐々に減量し、中止するなどの処置を行なってください。
- 自殺目的の過量服用を防ぐため、自殺傾向のある人が服用する場合は1回分の処方日数を最小限にとどめてください。
- 自殺念慮や自殺企図、興奮、攻撃性、易刺激性などの行動の変化および基礎疾患悪化が現れるリスクなどがあることを充分に理解してください。
以下の場合は、絶対にシンバル20を服用しないでください。
シンバル20の成分に対して過敏症の既往歴がある人
- モノアミン酸化酵素(MAO)阻害剤を服用中もしくは服用中止後2週間以内の人
- 高度の肝障害のある人: 肝障害が悪化する可能性があります。また消失半減期が延長し、シンバル20の血中濃度が上昇することがあります。
- 高度の腎障害のある人: シンバル20の血中濃度が上昇することがあります。
- コントロール不良の閉塞隅角緑内障の人: 症状が悪化することがあります。
シンバル20の服用量は必要最小限となるように調節してください。
次の場合は、シンバル20の服用に充分注意してください。
- 前立腺肥大症などの排尿困難のある人: ノルアドレナリン再取り込み阻害作用が悪化することがあります。
- 高血圧または心疾患のある人: 心拍数増加、血圧上昇、高血圧クリーゼが現れることがあります。
- 緑内障または眼内圧亢進のある人: 症状が悪化することがあります。
- 軽度から中等度の肝障害のある人: 肝障害が悪化することがあります。また消失半減期が延長し、シンバル20の血中濃度が上昇することがあります。
- 過度のアルコール摂取者: 肝障害が悪化する可能性があります。
- 軽度から中等度の腎障害のある人: シンバル20の血中濃度が上昇することがあります。
- 自殺念慮また自殺企図の既往のある人、自殺念慮のある人: 自殺念慮、自殺企図が現れることがあります。
- 躁うつ病の人: 躁転、自殺企図が現れることがあります。
- 脳の器質的障害または統合失調症の素因のある人: 精神症状が増悪することがあります。
- 衝動性が高い併存障害のある人: 精神症状が増悪することがあります。
- てんかんなどのけいれん性疾患、またはこれらの既往歴のある人: けいれんを起こすことがあります。
- 出血性疾患の既往歴または出血性素因のある人: 出血傾向が増強することがあります。
- 高齢者: 成分の消失が遅延し、血漿中濃度が上昇するおそれがあるので、症状に充分注意してください。
- 妊婦、産婦: 妊娠中の服用に関する安全性は確立していないため、妊婦または妊娠の可能性がある人は治療上の有益性が危険性を上回ると判断された場合においてのみ使用してください。
- 授乳中の人: シンバル20の成分が乳汁中に移行することが報告されていますので、授乳中の人の服用はできる限り避けてください。避けられない場合は、授乳を中止してください。
- 小児: 低出生体重児、新生児、乳児、幼児または小児に対する有効性および安全性は確立されていません。
肝機能障害が現れることがありますので、適宜肝機能検査(AST(GOT)、ALT(GPT)、γ-GTPおよび総ピリルピンなど)を行なうとともに、症状を充分に観察して異常が認められた場合は速やかに医師に相談してください。
心拍数増加、血圧上昇、高血圧クリーゼが現れることがありますので、適宜血圧などを測定し、異常が認められた場合は速やかに医師に相談してください。
突然の服用中止により、不安、焦燥、興奮、浮動性めまい、錯覚感、頭痛、悪心などが現れることが報告されています。
服用を中止する場合は医師に相談し、状態を観察しながら徐々に減量してください。
眠気、目まいなどが起こることがありますので、服用中は車の運転など危険を伴う機械の操作には従事しないようにしてください。