以下の場合、シリケン・ブイ・ケー500mgを絶対に服用しないでください。
・シリケン・ブイ・ケー500mgの成分に対し過敏症の既往歴のある人
【警告】
・ペニシリン治療を受けている人で、時として死に至る過敏症(アナフィラキシー様反応)の発症が報告されています。注射療法の場合はより頻繁に報告されていますが、ペニシリンの経口服用でも発症が認められており、特にペニシリンや抗原に対して過敏症の既往歴のある人、また過去にセファロスポリンによる治療で過敏反応を起こした人により高い傾向があるようです。そのため、過去の過敏症を充分に考慮してからシリケン・ブイ・ケー500mgによる治療を開始してください。また服用中に過敏反応が現れた場合はただちに服用を中止し、医師の診断を受けてください。
・フェノキシメチルペニシリンを含む抗生物質の服用による偽膜性大腸炎の発症が報告されています。クロストリジウム・ディフィシレが産出する毒素が主な原因と考えられており、大腸炎の重症度は、軽度から重症度です。抗生物質の服用による大腸炎性下痢(抗生物質治療中止後最大週週間後に起こることがあります)が起こった人では、この診断について考慮することが重要です。軽度の場合では休薬により改善する場合がありますが、中等度から重症の場合ではクロストリジウム・ディフィシレに対して有効な抗菌剤の使用を検討が必要になることもあります。
【慎重服用】
・出血障害の既往歴のある人: 一部のペニシリンが、血小板機能異常症または出血を引き起こすことがあります。
・腎機能不全の人: ペニシリンのほとんどは腎臓から排泄されるため、腎機能不全の人では服用量を調節することが望ましいとされています。また重篤な腎機能不全のある人では、フェノキシメチルペニシリンカリウムを多量に含むカリウムを使用する際には充分な検討が必要です。
【使用上の注意】
・服用の際は、体液、電解質、たんぱく質の代用品を摂取してください。
・ぜん動を遅らせる薬剤(鎮静剤、アトロピンを伴うジフェノキシレートなど)は、症状の延長や悪化を起こすことがあるので、併用しないでください。
・フェノキシメチルペニシリンは慢性的、重篤、または深在性の感染に対する使用には推奨されていません。
・重篤な疾病または吐き気、嘔吐、胃拡張、心臓発作、腸運動過剰などを伴う人では、経口服用において充分な治療レベルに達しないことがあり、また一部の人では治療に必要な量の経口ペニシリンを吸収しない場合もあります。このような場合は、適切な抗生物質を非経口で使用することが望ましいとされています。
・レンサ球菌感染では、最低10日以上の治療が必要です。菌が死滅したかどうかを確認するためには、培養検査を行なってください。
・治療中にエストロゲン含有の経口避妊薬を服用する場合は、別に避妊方法または追加の避妊方法を行なってください。
・長期間にわたりペニシリンを服用した場合、口腔カンジダを引き起こすことがあります。
一般に高齢者では腎機能が低下していることが多いため、服用量に注意してください。
妊婦または妊娠している可能性のある人は、治療の必要性が危険性を上回る場合に限り使用を検討してください。
授乳中の人は、服用の必要性がある場合に限り使用を検討してください。