グリシフェージ(メトホルミン)850mgは、2型糖尿病(インスリン非依存型糖尿病)の治療薬で、インスリン分泌促進薬(SU剤)で効果が不充分だった場合や副作用により使用不適当だった際に用いられる薬です。
2型糖尿病は、発症の約7割に家族や兄弟などの糖尿病歴があり、遺伝的要素が強いと考えられていますが、多くの場合食べ過ぎ・運動不足・肥満などの生活習慣が原因の糖尿病です。
すい臓から分泌されるインスリンが不足したり、インスリン分泌機能が低下したりするために血糖値が上昇し、極度の高血糖・多飲・多尿・こむらがえり・神経障害などさまざまな合併症を引き起こします。
インスリンが不足した状態(インスリン抵抗性)の場合、炭水化物が主体のご飯やパン・麺類、砂糖が多く含まれているお菓子や飲料を摂取し過ぎると、血糖値が一気に上昇し、それをコントロールするインスリンが通常より多く必要になります。
その状態が継続すると血液中に一定量以上のインスリンが常に流れ、やがてインスリンが流れているにもかかわらず糖分を分解する事ができなくなるため、血液に溢れた糖分が尿に混じって排出されるようになります。
一方、インスリン分泌機能が低下した状態の場合、糖尿病発病の危険因子が重なるとインスリン分泌機能が低下して、食物摂取時に上昇する血糖値を抑える事ができなくなり、血糖値が上昇します。
グリシフェージ850mgの有効成分である塩酸メトホルミンは、筋肉や脂肪組織など末梢での糖分利用を促進し、肝臓での糖の生成と腸管からの糖分の吸収を抑制する事で血糖値を下げる働きがあります。