エストラドット25は、更年期障害および卵巣欠落症状に伴う血管運動神経症状や非尿生殖器の萎縮症状、閉経後の骨粗鬆症に効果がある薬です。日本でもエストラーナテープの名前で久光製薬から同成分の商品が販売されています。
エストラドット25の有効成分は、エストラジオール(Estradiol)と呼ばれる、生理活性の高いエストロゲン(卵胞ホルモン)です。
エストラドット25にはこのエストラジオールが0.39mg含まれており、1日に経皮で25mcgのエストラジオールを補充できるようになっています。
薬剤の形態としては、錠剤のほか、貼付剤やテープ、ゲルなどがあります。期待できる効果に差はありませんが、必要に応じて選択できるという利点があります。
エストラドット25は女性ホルモン補充治療に用いられる薬で、閉経後に少量用いることで、更年期障害に伴う症状を緩和・改善させるという効果が期待できます。また、長期に使用すれば骨粗鬆症の予防も期待できます。
更年期障害の原因は、閉経時に女性ホルモンが急速に減少し、身体がその影響を受けるために起こります。めまい・偏頭痛・冷え・のぼせ・不眠、などのような症状が出ることが一般的で、女性にとって閉経後は、こうした症状との闘いと言えます。この症状を、エストラドット25などを使うことで改善するのが、女性ホルモン補充療法です。
かつてホルモン補充治療は、動脈硬化・アルツハイマーなどの予防効果が期待されていたため、この薬にもそういった期待がありました。しかし、近年の研究では、臨床試験によってそういった予防効果は科学的に否定されています。特に高齢者に対してはデメリットのほうが多いことが分かっていますので、老化防止ためにエストラドット25を使用するべきではありません。