【禁忌】
・アトルリップ20の成分に対し過敏症の既往歴のある人
・肝代謝機能が低下していると考えられるような以下のような人
急性肝炎、慢性肝炎の急性増悪、肝硬変、肝がん、黄だん
・妊婦または妊娠している可能性のある人および授乳婦
・テラプレビルを使用中の人
【原則禁忌】
・腎機能に関する臨床検査値に異常が認められる人に、アトルリップ20とフィブラート系薬剤を併用する場合には、治療上やむを得ないと判断される場合にのみ併用してください: 横紋融解症が現れやすくなります。
【慎重服用】
・肝障害またはその既往歴のある人、アルコール中毒の人: アトルリップ20は主に肝臓において作用し代謝されるので、肝障害を悪化させるおそれがあります。またアルコール中毒の人は、横紋筋融解症が現れやすいとの報告があります。
・腎障害またはその既往歴のある人: 横紋筋融解症の報告例の多くが腎機能障害を有する人であり、また横紋筋融解症に伴って急激な腎機能の悪化が認められています。
・フィブラート系薬剤(ベザフィブラートなど)、免疫抑制剤(シクロスポリンなど)、ニコチン酸製剤(ニセリトロールなど)、アゾール系抗真菌薬(イトラコナゾールなど)、エリスロマイシンを使用中の人: 一般にHMG-CoA還元酵素阻害剤との相互作用により横紋筋融解症が現れやすくなります。
・糖尿病の人
・甲状腺機能低下症の人、遺伝性の筋疾患(筋ジストロフィーなど)またはその家族歴のある人、薬剤性の菌障害の既往歴のある人: 横紋筋融解症が現れやすいとの報告があります。
・高齢者
【重要な基本的注意】
・あらかじめ高コレステロール血症治療の基本でもある食事療法を行ない、さらに運動療法や高血圧、喫煙などの虚血性心疾患のリスクファクターの軽減なども充分に考慮してください。
・服用中は血中脂質値を定期的に検査し、治療に対する反応が認められない場合には使用を中止してください。
・近位筋脱力、CK(CPK)高値、炎症を伴わない筋線維の壊死、抗HMG-CoA還元酵素(HMGCR)抗体陽性などを特徴とする免疫介在性壊死性ミオパチーがあらわれ、服用中止後も持続する例が報告されているので、状態を充分に観察してください。なお、免疫抑制剤使用により改善がみられた報告例があります。
・劇症肝炎などの肝炎が現れることがあるので、悪心・嘔吐、倦怠感などの症状が現れた場合にはアトルリップ20を中止し、医師などに連絡してください。使用中は服用開始または増量時より12週までの間に1回以上、それ以降は定期的(半年の1回など)に肝機能検査を行なってください。
【効能・効果に関連する使用上の注意】
・適用の前に充分な検査を実施し、高コレステロール血症、家族性高コレステロール血症であることを確認した上でアトルリップ20の適用を考慮してください。
・家族性高コレステロール血症ホモ接合体については、LDL-アフェレーシスなどの非薬物療法の補助として、あるいはそれらの治療法が実施不能な場合にアトルリップ20の適用を考慮してください。
【高齢者】
一般に高齢者では、生理機能が低下しており、アトルリップ20のCmax、AUCは高齢者で増加することがあります。また横紋筋が現れやすいとの報告があるため、副作用が発現した場合には使用を中止するなど、適切な処置を行なってください。
【妊婦、産婦、授乳婦】
妊婦など
妊婦または妊娠している可能性のある人は服用しないでください。
授乳婦
授乳中の人は服用しないでください。
【小児など】
低体重児、新生児、乳児、幼児または小児に対する安全性は確立していません。